(cache) 被ばく測定装置使えず 福島第1原発 - 47NEWS(よんななニュース)
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  • 被ばく測定装置使えず 福島第1原発

     東京電力福島第1原発で、被ばくした作業員の体内に沈着した放射性物質を検出するために全身を一度で計測する装置「ホールボディーカウンター」4台が、原発内の空気の放射線量が高すぎて測定できない状態になっていることが、30日までに分かった。

     このため作業に伴う被ばく線量が100ミリシーベルトを超えた東電社員ら27人は福島県いわき市の同社施設まで移動し、日本原子力研究開発機構の協力で設置された装置で測定を受けた。原発に備えられた装置が必要な時に使えなくなったことで、被ばく管理の在り方があらためて問われそうだ。

     東電によると、第1原発は計4台のホールボディーカウンターがあったが、3月11日の東日本大震災後、津波や外部電源喪失で使えなくなった。

     外部電源が3月下旬までにつながり、電力供給が可能になったが、原発内の空気の放射線量が上昇。こうした環境では、内部被ばくによるものか、外部の放射線の影響によるものかが区別できないため、実際の測定には使えないという。

     東電の放射線管理をめぐっては、3号機タービン建屋で作業員3人が被ばくした当日、現場の放射線量が測定されていなかったことや、作業員の人数に対し線量計が不足していたことが判明。対策拠点の「免震重要棟」に滞在していた作業員が浴びた放射線量についても、個人の線量を毎日は記録していなかったことが分かっている。

      【共同通信】