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【プロ野球】マエケンKO弾 坂本5号 けが人続出のG引っ張る2011年5月16日 紙面から
◆巨人4−3広島決して甘くないインコース高めの真っすぐだった。巨人の坂本はこれをフィールド内に打ち返し、なおかつ客席まで運んでしまう。5回1死二塁。広島の前田健から放った打球は、左翼ポールを巻いてスタンド後方の防球ネットを直撃した。内角打ちの技術は球界屈指で、もはや名人芸に近い。決勝の5号2ランに「うまく反応できました」と自画自賛した。 その前の打席では別の顔を見せていた。3回1死二塁。前田健の直球を右前にはじき返し、先制点をたたき出した。今季31安打で右方向は2本だけ。自他ともに認める“引っ張り専門”ながらも「強引にならずにセンター方向を意識して打てました。いい投手なので自信になります」。同い年で食事にも出かける親友の前田健からの3打点で勝利を呼び込んだ。 主力としての自覚に満ちている。前日に続いて二遊間のコンビを組んだ藤村は1学年下で、今年は春季キャンプ時から目をかけていた。一緒に1時間にわたってノックを受けた際、藤村が疲労でミスし始めると「ファームの練習は甘いな。オレはまだ疲れてないぞ」。あえて厳しい言葉を投げかけた。「僕も負けたくない気持ちでノックを受けていたので。刺激になります」。後輩の成長を願い、それを自分の成長につなげようとする22歳が今、けが人続出のチームを引っ張っている。 1点差での際どい勝利に「すごくいい形で勝てました。この流れを大事にして、今いる選手で頑張るしかない」。坂本、ラミレス、長野の中軸は健在。ベストメンバーを組めなくても、勝利は得られる。右ふくらはぎの肉離れが癒えた阿部は、16日から1軍に合流する予定。チームは主将を中心に、昨季12勝12敗だった交流戦に臨む。 (永山陽平) PR情報
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