今日の音楽<宮薗節>
宮薗節/桂川恋の柵 四世・宮薗千寿 宮薗千恵
http://www.youtube.com/watch?v=aNte3l-Fvfc宮薗節は 京都 生まれの三味線音楽です。
浄瑠璃音楽で現存しているものといったら殆ど江戸のものばかり。
上方では文楽(義太夫節)があまりにも旺盛を極めすぎて、他の音楽が途絶えてしまったのです。
宮薗節もまた、京都生まれでありながら一度滅び、江戸の人によって復刻されたそうです。
しかしながら、上方特有の上品さと洗練は失われていません。
宮薗節の特徴は撥を胴に叩き付けず、純粋に絃の音だけで世界を構築することです。
津軽三味線などの「叩き三味線」ばかりがブームですが、そのような音楽を聴いて三味線を知ったつもりでいるかたには、是非宮薗節を聞いていただきたい。
「叩き」の要素を引いたことによって、音が貧しくなるのではないか・・・?と思ったら大間違いで、実際には丁寧に一音一音を世話するからこそ生まれうる、その音の多様性、間の表現、一音一音の個性は津軽三味線以上に色彩と奥深さ、陰影に満ちています。
忙しい現代では、速引きの三味線音楽ばかりが喜ばれますが、そもそも三味線というのは元来音の消えかたを徹底的に追求した楽器ではないでしょうか?
その意味では、宮薗節とても三味線らしさを追及した末のひとつの完成品であるといえるでしょう。
それにしても、これほどの洗練された音楽が、現代ではわずか十曲を伝えるのみという現状にあるのは大変寂しいことです。
2011/05/15 EDIT CATEGORY:動画 COMMENT:4 TRACKBACK:0 ▲ TRACKBACK URL
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無題
ぼくも速弾きは好きですよ
ただ音にバリエーションがなくてもったいないとは思いますがね
速弾きが好きならばこの動画をおすすめします
http://www.youtube.com/watch?v=8p1NSgHpcEY
怪獣の子供 2011/05/15 21:37 EDIT RES