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[27701] 【習作】サクラ大戦っぽいナニか(仮)(ハーレム 再構成)
Name: 弁蛇眠◆8f640188 ID:7255952a
Date: 2011/05/14 17:11
はじめまして。
この作品はサクラ大戦を元にした二次創作です。
作者がサクラ大戦が好きで好きで好きで好きで、好きすぎるのにロクな新作が出ないから書いてしまったものです。
このSSは以下の要素を含みます。
・キャスティングがかなり変更。
・大量の設定改変。
・ハーレム要素。
・厨二展開。
などなど。

基本的にはサクラ大戦という作品を片っ端から総なめして、サクラ大戦1っぽい話にぶち込んでいます。
ただ、話が進むに連れて原作とはかなり乖離していきますので、そういうのがお嫌いな方はご注意ください。
また作者は「千雨の世界」という泥沼多重クロス作品を書いていますが、この作品の中では一切他作品とクロスしません。
ですがその分、サクラ大戦関連作品の要素は沢山出てきます。
一応、その度に捕捉は入れていくつもりです。

●あらすじ
帝都防衛の極秘任務を受けた大神一郎少尉は、任務の指定先の上野公園で北大路花火という少女と出会う。
花火の案内で向かった場所は、銀座のど真ん中にある劇場だった……。




[27701] 序章
Name: 弁蛇眠◆8f640188 ID:7255952a
Date: 2011/05/14 20:24
 花びらが帝都に舞う。
 桜の名所である上野公園は、上野駅に隣接する形で立てられている。
 小さい丘になっている上野公園では春の日差しの中、桜が満開となって咲き乱れていた。
 見ごろとなった桜を肴に花見をするのが、江戸の時から変わらぬ帝都っ子のお決まりだ。桜の木の周囲にはゴザが所狭しと引かれ、多くの人々がどんちゃん騒ぎをしている。
 歓声や奇声が響きつつも、笑顔が溢れていた。
 だが、唐突にそんな平穏を引き裂くモノが現れる。
 大地を揺らす地響き。音と共に現れたのは人影であった。だが、人よりも遥かに大きい。
 茶色の甲冑を四肢にまとわせ、背中には幾つもの管が見え蒸気を勢い良く噴出していた。
 ひと二人分の身の丈、兜の下には機械の顔がある。
 人型蒸気。
 蒸気機関により動く、人型の兵器の総称であった。花見客の多くが一瞬呆気に取られるも、その存在を把握するなり悲鳴とともに逃げ出した。
 なぜなら彼らはその人型蒸気が、最近巷を賑わしている〝怪蒸気〟だと気付いたからだった。
 帝都の民衆を騒がせている怪蒸気とは、どこからともなく現れ暴れる人型蒸気の事だった。連日新聞の一面を飾っているので、帝都都民で知らない者はいない程である。
 逃げ惑う民衆を尻目に、怪蒸気は片手に持つ巨大な太刀を振り回した。それが花見客の残したゴザや酒を土と一緒に宙に舞わせる。
 怪蒸気の振り回す太刀が、桜の幹へと突き刺さる。太い幹であったため、断ち切る事は出来なかったが幹の半ばまで深く抉られていた。衝撃で桜がより一層散った。
 民衆が逃げ惑い、花吹雪が吹き荒れる中、流れに逆らう人影が一つ。
 人込みの中を走ってるとは思えない速度で駆けるソレは、怪蒸気が再び太刀を振り上げるのと同時に空へ飛んだ。
 文字通り、まるで空を飛ぶような跳躍。多くの民衆は逃げ惑いながらも、花吹雪の中を舞うその姿をしっかりと眼へと焼き付けていた。
 それは少女だった。頭の後ろで一つにまとめられた黒い長髪が靡いている。小さな体躯、女学生が着る様な着物姿も今の帝都では見慣れたものだった。ただ一つ、少女の腰帯に刀が刺さっている事を覗けばだが。
 怪蒸気の巨大な太刀が振り落とされる瞬間、少女も腰に挿していた刀を抜き放った。
 しゃこん、と金属と金属を擦り合わせた様な滑らかな音。多くの民衆が少女の敗北を想起した。
 だが、滑らかな音と共に断ち切られたのは怪蒸気の太刀であった。巨大な太刀は中央で綺麗に折られ、破片が地面へと突き刺さる。
 少女も地面へと着地し、刀を両手に持ち替えた。
 その刀は光り輝いていた。青白い光が刀身を覆い、刃の鋭さを誇示している様だった。
 少女は構えた途端、一息も付かずにそのまま刀を下から振り上げる。
 怪蒸気は未だ刀を振り下ろした姿勢で固まっている。
 再び滑らかな斬撃音が公園に響く。
 怪蒸気は片足、片腕を綺麗に切断された。
「ゴォォォォォ!!」
「――――――」
 怪蒸気が悲鳴の様なものを上げる。対して少女は無言。少女は追撃を緩めず、今度は水平に刀を振りぬいた。
 怪蒸気の腰が綺麗に寸断され、怪蒸気はそのままばらばらの破片となって地面へ倒れる。
「おぉぉぉぉぉぉぉ!!」
 民衆が歓声を上げた。
 ほんの数秒ながら、花見客のほとんどがその攻防に見とれていた。怪蒸気を一瞬で叩き伏せた少女の行動に、民衆は歓喜する。
 しかしすぐに歓声は静まり、一転静寂が広がった。
 それは少女の風貌と、纏う空気が原因だった。
 怪蒸気を倒した少女の横顔を見るなり、人々は固まった。
 少女は緋色の袴に、黒い着物を身に付けていた。袖には白で色抜きされた桜の花びらの意匠が見える。
 そして、少女は鬼の面を付けていた。禍々しい、どこか怨嗟を感じさせる容貌の、真っ白い鬼の面だ。額から突き出した二つの角は、どこか牙を思わせる。
 黒の衣装に鬼の面、なにより慣れた様に太刀を持つ少女の姿は、民衆に歓喜を忘れさせるぐらい堂に入っていた。
 少女は民衆を一顧だにせずまま、淡々と怪蒸気の破片に近づいていく。
 怪蒸気の破片の中に、まだ無事な頭部があった。
 少女はそれを見つけるなり、逆手に持った刀を無造作に頭部へ突き刺した。鋭利な刀の突きとは思えないぐらい、装甲がひしゃげ、頭部がぐしゃぐしゃに破壊された。
 刃についた破片や油を刀の一振りで払い、鞘へと納める。
 少女の一振りと共に、今日一番の強風が上野公園に吹いた。
 ザァァァァっと、散った桜の花びらが少女を覆う。花びらが吹き終わると、もう少女の姿はそこになかった。
 花見客はまるで狐につままれた気分だった。されど、目の前には怪蒸気の破片が山となっている。
 決して酔いにかまけた幻では無かった。






 サクラ大戦っぽいナニか(仮) 序章
 ~新約『サクラ』~






「――ってな事があったわけよ。俺はもうビックリだよ、ガハハハ!」
「は、はぁ……」
 バンバンと酔っ払いが背中を叩く。酔いのせいか思いのほか強く叩かれ、鍛えてるとはいえその痛みに顔を少しだけしかめた。
 酔っ払いの言葉に、気もそぞろに相槌を打つのは海軍将校の青年であった。
 大神一郎、御年二十歳となる任官仕立ての少尉である。
 真っ白な第二種軍装に身を包み、傍らに小さなトランクを携えながら賑やかな上野公園の片隅に腰を下ろしていた。
 大神は士官学校を主席で卒業したものの、その後貰った辞令は不可解なものだった。
 極秘、と銘打たれた辞令と共に、大神が引き合わされたのは何故か貴族である。
 思い出すのは先日の事だった。



     ◆




 大神は卒業後、江田島海軍学校から帝都へと向かい、豪奢な洋館の一室で大神は紳士然とした老人と対面していた。
「大神一郎少尉であります!」
 脱帽していたため挙手はせずに、お辞儀の室内敬礼をする。
「ふむ……君がそうか」
 老人はそんな若々しく活気に満ちた大神を、じろじろと興味深そうに見つめた。
「いや失礼した少尉殿。私は花小路頼恒、貴族院で議員をしている」
 議員と名乗ったが、貴族院であるからには目の前の人物が貴族である事は明白だった。大神は緊張しながらも花小路の言葉を待った。
「大神少尉、時に君は降魔戦争を知っているかな?」
「降魔戦争ですか。はい、士官学校の戦史の講義で、大まかにですが学びました」
「うむ、であろうな」
 降魔戦争――五年程前の起きた一大変事だ。一時は帝都放棄が決定された程の規模だったらしい。
 らしい、というのはこの降魔戦争について明かされていない事が多いのだ。
 魑魅魍魎、悪鬼羅刹が絵空事の類で無いことは多くの人が知っている。この降魔戦争も『降魔』と呼ばれる魔物が帝都に溢れ、人と魔物が熾烈を極めて争った戦いだ。
 だが、現実として大神は未だ降魔を見た事が無いし、この戦争についての詳細も知らない。
 ただ三年に渡り陸軍が戦い、その降魔を駆逐したという大雑把な経過だけが教えられていた。
「前途洋々たる士官学校主席の君に来てもらったのは他でもない。君には降魔――強いては帝都に仇名す存在から、この帝都の守護のための極秘任務について貰いたい」
「帝都、守護……でありますか」
 その意味を理解するのに時間が掛かったが、垂下する内に大神の表情に輝きが出てくる。
 帝都を守る、その言葉は大神の心に築かれた軍人の信念となる部分をくすぐって止まなかった。
 だが、降魔戦争の陸軍の尽力を思い出し、大神はふと自分の所属を思い出す。
「せ、僭越ながら質問があります。降魔戦争の折に、帝都守護の要となったのは陸軍だと聞き及んでいます。また自分の所属は海軍であります。これは越権行為に当たるのでは無いでしょうか」
 大神は礼に欠くと思いながらも、疑問を花小路にぶつけた。
「少尉、君の疑問は正しい。だが、今回の極秘任務にあたり、超法規的措置が取られある組織が設立された。『帝国華撃団』――これから帝都守護の要となる組織だ。その設立に陸軍の関与は無い。故に君の辞令も越権行為には当たらん。安心してくれたまえ」
「帝国華撃団――」
「そうだ。そこに君は赴任してもらう」
 聞きなれない言葉を噛み締めた。だが、花小路の説明はまだ断片的で、大神は任務についての多くを把握できていない。
 それに疑問もある。未だ新米少尉である自分が、何故海軍から離されこの帝都守護にあたるのか。
 されど高揚があった。
 極秘任務への意欲が湧き上がる。
「大神一郎海軍少尉、君に帝国華撃団への配属を命ずる」
「大神一郎海軍少尉、確かに辞令拝領いたしました!」
 サッと思わず大神は挙手の海軍指揮敬礼を取ってしまう。
 その行動に顔を赤くする大神。もし上官がこの部屋にいたら叱責が飛ぶだろう。
 だが花小路はそんな大神の初々しさに微少を浮かべただけだった。
「よろしい。それでは横須賀基地にて別命あるまで待機せよ」
「了解しました!」
 大神は今度こそ室内敬礼をするのであった。



     ◆



 と、そんな事を思い出しつつ、大神は何故か上野公園の花見客が引いたゴザの一角に腰を下ろしていた。
 どうしてか横須賀基地に来た辞令では、この上野公園を指定してきたのだ。
 訝しく思いながらも、辞令に合わせて定刻前にこの公園へとやって来たのだった。
 だが、指定先は花見客のごった返す場所の中央。当初はそこでピシリと立っていたものの、いかんせん周りは酔っ払いの海だった。
 大神の公然とした雰囲気に、周囲の人間は絡みに絡んできた。
 最初こそその一つ一つの絡みに「任務中」です、と返答していたのだが、大神自身自分がその場の雰囲気にあってないことを自覚していた。
 さすがに周囲の花見客に悪いと思い、まだ定刻まで時間がある事を省みて、お呼ばれした花見客のゴザの片隅に腰を下ろしたのだ。
 「ほれ軍人さん、飲んでくださいな」と渡されたのはお椀に並々と注がれた日本酒だ。さすがに飲むわけにはいかず、椀を抱えたままアハハと苦笑いを浮かべる。
 そのまま隣に座っていた中年の男性は、酔いに身をまかせたまま、先日この上野公園で起きた怪蒸気事件を話し出したのだ。
(確かに、新聞でも似たような記事を見かけたな)
 酔っ払いの話に、気の無い相槌を返しつつ、大神は先日読んだ新聞を思い出していた。
(少女云々っていうのは眉唾かと思ってたが。でも、人型蒸気を刀で切るというのもな……)
 どこまで信じればいいのやら、と大神は思案する。以前士官学校時代に模擬戦闘で蒸気戦車を対峙した事があったが、あれに対し軍刀で向かっていっても間違いなく歯が立たなかっただろう事は想像に難くない。
 ふと大神は思い立つ。
「あ、時間」
 大神は慌てて制服の胸元から懐中時計を取り出した。定刻まであと五分だった。
「い、いかん!」
 慌てて椀を置き、席を辞退しようとする大神の肩が叩かれた。
「あ、あの。すいません、大神少尉でしょうか?」
 女性の声だった。
「は、はい。自分が大神一郎少尉であります」
 大神は座ったまま振り返った。
 そこにいたのは少女だった。黒髪を肩口で切りそろえた十五、六歳の少女。
 カーディガンにスカートという、今では珍しくない洋装をしている。だが、そのどれもが黒く、彼女の髪の色も合わさってとても落ち着いた雰囲気をかもし出していた。
 黒に対比し、少女の肌は驚くほど白い。その日焼けして無い肌は、彼女が良家の子女である事を想像させた。
「良かった。てっきり間違えていたらと……ぽ」
 少女は頬に手を添え、安堵したとばかりに息を吐く。どこか艶かしい仕草に、大神の横にいた酔っ払いが冷やかしの声を上げた。
「お~う、軍人さん。なんだなんだ、しかめっ面して立ってると思いきや逢引の算段かよ。アハハハ、いや悪かったな、酒につき合わせて。ほら行っちまいな」
「い、いえ違います。自分は――」
 大神の言葉を待たず、数人の酔っ払いがゴザから大神を追っ払う様に押し出した。もちろん押し出した先は少女の方向だ。
 よろよろとバランスを崩した大神は、少女に抱きつく形になってしまう。
 少女は顔を真っ赤にした。
「し、失礼しました!」
 大神は慌てながら少女から離れる。
「い、いえ。大丈夫です……ぽ」
 少女は耳まで真っ赤にしながら俯いた。大神の背後からさらに冷やかしの声が聞こえ、さすがの大神も彼らを睨みつける。
 そんな大神に少女は話しかける。
「あの、大神少尉。お迎えに上がりました。私は――」
「あーッ!」
 少女をまじまじと見つめていた酔っ払いの一人が、何かに気付いたように声を上げる。
「お嬢ちゃん、もしかして――」
「えっ、あのっ、そのっ」
 何故かその騒ぎは周囲に伝播し、少女を見つめる人間が増えていった。まるで彼女が『有名人』の様な風である。
 対して少女は慌て、困ったようにしながら赤面していた。
(これはいかん)
 大神は少女の手を取る。
「じょ、女性に対し礼を欠きますが、少しご辛抱ください」
「えっ」
 大神はそのまま少女を引っ張るようにしながら、その場を早歩きで逃げ出した。片手には花火の手を握り、もう片方の手で荷物のトランクを持っていた。
 酔っ払いの声を出来るだけ無視しつつ、人込みのなかをぐいぐい進んでいく。やがて上野公園の片隅、人の少ない場所で大神は手を離した。
 そして女性の対し正面を向きながら、大神は赤面を隠そうともせず謝罪をした。
「そ、その、申し訳ありませんでした! 初対面のご婦人の――」
「ふ、うふふ……」
 少女はそんな大神の姿が面白く、堪えきれないように両手で口元を覆いながら笑った。
「そ、その、ごめんなさい。私、堪え切れなくて……」
 大神も少女の笑顔に、何故か自分もおかしく思えてきた。後頭部をポリポリと掻きながら、自分も思わず笑ってしまう。
 二人の笑いがその場を満たした。
 その時、風が吹いた。桜の花びらが二人の間をすり抜けていく。大神はその花びらを目で追いかけていくと、そこには帝都が見えた。
「あっ」
 笑いも忘れ、溜息が漏れた。ここは上野公園の中でも帝都を一望できる丘だった。二人の目の前には柵がかかっており、そこから帝都東京が一望出来るのだ。
「すごい」
 大神は桜の花びらの向こうに見える帝都に見とれた。蒸気革命により、現在多くの国々で蒸気機関が活用されている。この日本も例外では無い。帝都東京では蒸気機関が多く見られ、至って近代的な街並みが広がっていた。洋館が整然と立ち並び、大通りの中央を蒸気路面列車が走っている。もちろん伝統的な街並みも残っているが、それらの入り混じった帝都の光景に、大神は心を奪われたのだ。
(ここを、俺が)
 帝都を守る、その任務の意味を、少しだけだが分かった気がする。
 隣に立っていた少女は、そんな大神の姿を見て、くすりと笑みを浮かべた。
「その、分かった気がします。司令――あ、いえ、し、支配人が、なぜ大神少尉をここへ呼んだのか」
(司令? 支配人?)
 少女の言葉に疑問を持つが、大神はそのまま少女の言葉を待った。
「たぶん、任務の前にこの都市を少しでも知って欲しい、見て欲しかったんだと思います」
「この都市を」
 大神は何度か必要に駆られて帝都に来ているが、終ぞ帝都見物や観光などはした事が無かった。
「あ……、あ、そうです。大神少尉、お迎えに上がりました」
「迎え、女性がですか?」
 今のご時世、女性が働く事も少なく無いが、それでも女性が帝都守護の任務につくとは意外だった。だが、先程の会話から、彼女が自分を迎えに来たことは間違いない様だった。
「自己紹介が遅れて申し訳ありません。帝国華撃団花組の北大路花火です」
 時は〝太正〟十二年。春の日の事であった。



     ◆



 後に世界を巻き込む大戦へと繋がり、後世に置いて『第二次降魔戦争』と呼ばれるこの戦いを扱った題材は多い。
 特に鈴野十浪の著作『サクラ』の影響は大きい。この『サクラ』と呼ばれる奇天烈な小説は、帝都を守る帝国華撃団の降魔や魑魅魍魎との戦いを描いた活劇であるが、これらはあくまで創作とされていた。だが、当時多くの帝都都民がこの物語を真実と信じていたのだ。
 著作されて五十年の後に、軍内部の情報が公開され、この『サクラ』への注目が集まる事となる。軍は帝国華撃団の存在を公表し、その経歴や真実を明かしたのだ。その中には多くの『サクラ』との一致が見れた。これは当時、作者である鈴野十浪の綿密な取材の結果書かれた作品であった。ただ、もちろん『サクラ』の中にも多くの創作が見れる。
 特に冒頭となる上野公園での場面は、好事家達によっては創作か否かで判断がわかれる所だった。
 鈴野十浪は当時、海軍将校を上野で見かけたという花見客の言葉からこのエピソードを創ったとされているが、華撃団の内部資料にも大神少尉を上野公園へ呼び出した辞令が残っていた。
 一連の世界を巻き込む大戦は、〝さくら〟と呼ばれる単語が多く出てくる。そのため後に『サクラ』を元に創られた作品群の多くに『サクラ大戦』という名前が付けられている。
 よって、この場面もそんな〝さくら〟という単語に合わせて作られたのではないか、というのが好事家の批判的な見方だ。
 だが、当事者の多くが既に故人となっており、その真実は不明である。
 ただ彼らが守った上野公園の桜は、今でも春先に我々にその美しい姿を見せてくれる。
 これは鈴野十浪の著作『サクラ』や、後に創られた多くの『サクラ大戦』の中で主役となり、実際に活躍したとされる大神一郎の物語を綴ったものである。


 序章 了。



[27701] 第一話
Name: 弁蛇眠◆8f640188 ID:7255952a
Date: 2011/05/14 18:28
「ここは……」
 路面列車のタラップを降り大神は呟いた。
 花火に連れられて着いた場所は銀座だった。蒸気路面列車に蒸気四輪が四台も並べる幅を持った大通りの左右に、こじゃれた洋風建築の建物が並んでいた。
 丸に越の印の真新しい建物も見えた。どうやらあれが最近銀座にも出来たという百貨店らしい。
 様々な商店が並び、最先端の流行を纏ったモボやモガと呼ばれる人間が歩く都会に、どうも大神は気後れしてしまう。
「大神さん、こちらです」
 花火は大神を促しながら、少し遠慮しながらも先導する。
 石畳の街並みを歩いていくと、やがて大きな何かが視界に入ってくる。
 ルネサンス建築の巨大な建物。良く見ればそれが劇場だと分かるだろう。建物の正面には大きな看板が道路に沿って作られ、演目の内容だろう絵が描かれてた。
「演劇か」
 大神とて劇の一つや二つ見たことはあったが、これほど立派な劇場では見たことは無い。
 どうやらまだ劇場は開いてないようだ。だが、花火はそれも気にせず正面玄関の扉を開けていた。
 そして大神を振り向き、ニコリと笑う。開いたドアの向こうには赤絨毯にシャンデリア、荘厳な雰囲気の室内が見えた。
「ようこそ、大神さん。大帝国劇場へ」





 サクラ大戦っぽいナニか(仮) 第一話





「あの、北大路君。自分は別に演劇を見に来たわけでは」
「はい、その事も含めて支配人がお話になると思います」
 大神の疑問が分かってた様に花火は返す。
 劇場の正面玄関は大きかった。そこを大神は花火に促されるまま進んだ。
 突き当たりの正面ロビーまで来ると、思わず大神は溜息を漏らす。
「おぉ……」
 建物四・五階分に相当するだろう吹き抜けの天井があった。周囲に人の気配が無いこともあり、大神は自分の溜息が反響する音を聞いた。
 だが、良く耳を済ませれば建物の奥の方では沢山の人の声や、慌しい音が聞こえた。
「では、大神さん。支配人室へ――」
「ハナビ! やっと帰って来たのね」
 少し甲高い声が聞こえた。見ればロビー正面のドアが開かれ、一人の少女が顔を出していた。
 背丈は大神の胸元程だろうか。士官学校に入る前にあった甥ぐらいの年頃と推察し、十歳前後だろうと大神は考えた。
 金色の髪は背中まで達し、前髪はピシリと綺麗に揃えられている。その金色の前髪の隙間からは、クリクリとした大きな青い瞳があった。白く整った顔立ちの中で、否が応にも目立つ。
 青と白の縦じまのドレスを纏い、スカートの裾は膝上で揺れていた。
「ラチェット、こちらは――」
「大神少尉よね。もちろん聞いてるわよ」
 ラチェットと呼ばれる少女はトトトトと大神に近づき、大神の事をジロジロと興味深そうに、どこか大人びた表情で大神を観察する。
 そして今度は年相応の子供の様な笑顔になり、大神に向かい手を差し出しながら自己紹介をしはじめた。
「私はラチェット・アルタイル。これからよろしくね、大神少尉」
 ラチェットの一瞬の変わり身にキョトンとするものの、どうやらラチェットは握手を求めている様だと気付く。
 大神はトランクを床に置いて脱帽し、腰を落としながらラチェットに握手を返した。
「えーと、俺は大神一郎だ。よろしくね、ラチェットちゃん」
 少女の小さな手を軽く握る。途端、子供とは思えない力で握り返され、一気に引っ張られた。そのままラチェットはもう片方の手で大神の襟元を掴んでいた。
「いぃっ!」
 思わず大神は肩膝を付いてしまう。
 その体勢のまま、ラチェットが鼻先がぶつかる程の距離で顔を近づけた。片手は相変わらず大神の襟元を掴んでいる。先程の年相応の表情は剥がれ落ち、どこか妖艶な瞳を輝かせながらラチェットは大神を間近で見つめる。
「ラ、ラチェット!」
 花火が悲鳴を上げた。
(な、なんなんだこの子。そ、それにしても)
 対して大神は赤面しながら固まる。ラチェットの顔をまじまじ見ると、どうにも子供と思えない美しさがあった。
 ラチェットは猫の様に目を細めつつ、笑みを浮かべ――
「――やっぱり持ってる。でも、所詮男ね」
 小さく呟いた。
 ラチェットはそのまま首筋に抱きつくように腕を絡めなおし、大神の耳元に口を寄せた。
「ごめんなさい。これはお返しね」
 そしてカプリと大神の耳を甘噛みする。
「なぁ!」
 大神は思わずラチェットを押し返そうとするが、その手は空を切った。とっくにラチェットは大神から離れ、体勢を崩し尻餅を付いた大神を楽しそうに見ている。
「ラチェット! 大神さんに何て事を!」
「ふふ、ハナビったら、こわーい」
 花火が顔を赤くしながら怒った。ラチェットはそんな花火をからかいながら、逃げるように扉の向こうへと消えていった。
「も、もう。大神さんすいませんでした」
 花火は申し訳無さそうにしながら、ペコリとお辞儀する。
「い、いや。アハハハ、自分こそ情け無い所をお見せしました」
 パンパンと制服を叩きながら大神は立ち上がる。
「あ、ハナビー!」
 また扉が開き、ラチェットが顔だけを出していた。
「本番前の最後の衣装合わせしたいって、みんな探してたわよー!」
「えっ? い、行けない。急がないと!」
 花火は慌て出し、急いで劇場の奥へ行こうとするも。
「あ、その、大神さん。え、え、と」
「いや、自分の事は気にしなくていいですよ。『支配人室』へ迎えばいいんですよね」
「そうです。こここを真っ直ぐ、突き当りを右に行けばすぐに着きます。その、すいません。お客様をご案内してるのに、こんな無作法を――」
「ははは。いいですからいって下さい。お急ぎなんでしょう」
 花火の言葉に、大神は無理やり言葉を重ねて話を打ち切った。花火は申し訳無さそうにしながら、ラチェットの消えた扉へ入っていく。
 大神はそんな花火を見送った後、荷物を持ち直し支配人室があるという方向へと歩き出す。
「こっち、だよな」
 ロビーの左側に延びた通路を進む。人気の無い所だと思ったのだが――。
「どいてください~」
「いいっ」
 ラチェットよりは年上だろうが、やはり幼い少女達数名がドタバタと走ってくる。どこか普段着に見えない質素すぎるボロの洋服を着ていた。やはり舞台衣装なのだろうか。
 大神は壁際に寄り、どうにか少女達をやり過ごすも――。
「どけどけーい!」
 今度は法被にハチマキを付けた男達の集団が走り抜けていく。脇には木材を抱えていた。
「……」
 更には無言で走る、全身黒尽くめで顔まで黒い布で覆っている黒子もいた。
 決して狭くない通路だが、人の波に押されて、大神は通りの横にあったスペースへ押し出されてしまう。
「……忙しい所なんだな」
 慌しさに思わず額を拭ってしまう。
 大神が思い出したのは、海上演習で軍艦に乗り、時化に襲われた時だった。あの時も艦内は異常なまでの喧騒に覆われていた。
 ふと大神は自分の立っている場所を見回した。先程の通路に面しており。扉や壁が無いまま、簡単な観葉植物で区切られている空間だった。
「食堂、かな」
 丸テーブルに真っ白い布がかけられ、整然と広い空間に並べられていた。壁の一面には大きな西洋画や装飾品が置かれている。広間の窓側は銀座の大通りに面しており、高く作られたガラス窓が日の光を室内に多く取り込んでいた。
 広間の奥からは洋食の匂いだろうか、あまり嗅ぎ慣れない良い香りがした。やはりそこからも怒声や叱咤が聞こえる事から、奥は厨房で何かしらの料理を準備しているのがうかがい知れた。
「ちょっと、そこの貴方」
 人気の少ない食堂で声がした。
 後ろ姿しか見えないが、どうやら一人の女性が食堂でお茶を飲んでいたらしい。彼女の前には紅茶が入ってるだろうティーセットがあった。
「替えのスプーンを持ってきてくださるかしら」
 女性は返事を待たずに用を言いつける。大神はキョロキョロと周囲を見渡すが、食堂には自分と女性以外に人影は無い。
「あの、自分がですか?」
「貴方以外誰がいるのですか」
 女性が振り向きながら答えた。女性の肩まで伸びた絹糸の様な髪が揺れる。
「……あら? 軍人さん?」
 女性は少し目を見開くものの、きりりと凛々しい瞳を細めながら大神を見た。
「失礼致しましたわ。てっきり給仕かと勘違いしてました」
 と言いながらも女性は首すら動かさず、目だけで謝辞をする。だが、どこかそれは様になっており、無礼に感じなかった。
「いえ、自分は気にしていません」
 大神はそう言いながら女性を見る。
 振り向いて気付いたのだが、女性は扇情的な格好をしていた。紫陽花色の着物を大胆に着崩して、肩を露にしている。足元はブーツだろうか。昨今流行の和洋折衷を彼女なりに工夫している様だ。
 そしてそんな格好をしながら気品に溢れているのは、彼女の顔立ちにもよるのだろう。切れ長の目に艶やかな唇。唇を見て、一瞬大神は先程のラチェットの事を思いだす。
(今日は綺麗な女性にあってばかりだな)
 なにせ何故か自分は劇場に来ているのだからしょうがない。そんな事を思いつつ女性を見れば、彼女も同じように大神を見ていた。
「ふーん、そうですの。軍人さん、あなたが――」
「は?」
 女性は一人納得したと言う様に頷く。
「あ、あの。ご婦人にお聞きしたいのですが、この劇場は今忙しいのですか?」
「忙しい? えぇ、そうですわね。開演前ですから」
「やっぱりそうなんですか」
 どうやら今は講演の直前らしく、それを考えればあの喧騒も理解できた。
「ところで軍人さん。もちろんわたくしの事はご存知ですわよね?」
「――え?」
 女性が自信満々といった風に、大神に詰問してくる。
「あの、申し訳ない。自分は貴方の事を知りません」
 プチリ、と何かが切れた音がした。女性の顔は笑みのまま、どこか恐ろしい空気を漂わせ始めた。
「そう、知らないのですわね。それでまぁ、堂々とこの大帝国劇場に出入り出来る事!」
 轟ッ! と風が女性を中心に吹き荒れた様に大神は感じられた。だが、周囲のテーブルクロスも、装飾品も一切揺れていない。
 ただ大神の肌に、何かが叩きつけられているのだ。
 大神の本能が警鐘を鳴らし、恐怖が競りあがってくる。
「覚えておきなさい軍人さん。わたくしの名前は神崎すみれ、この帝国歌劇団のトップスタァですわ! おーほっほっほっ!」
 高笑いをしながら手の甲で口を隠し、神崎すみれは大神に高々と言い放つ。
 これが大神にとって長い付き合いとなる、神崎すみれとの出会いだった。



     ◆



 その後、すみれは呼びに来た女性に連れられ、食堂から出て行った。
 残ったのは呆然とする大神だけだった。
「さっきのは一体何だったんだ」
 威圧感、とでも言うのだろうか。すみれはどうやら舞台女優らしい。自信満々の彼女のもの言いと『トップスタァ』という言葉からも、彼女はかなりの演技力を持っている様だ。
(演技とか、そういう類のものなのだろうか)
 肌を圧迫した彼女の放つ気迫の様なものは、尋常では無かった。大神は一瞬それを思い出し、身震いした。
「いかん、いかん。それよりも早く支配人室に向かわねば」
 大神は人込みを避けながらも劇場の奥へ奥へと進み、目当ての部屋を見つける。
 支配人室と書かれた表札が下がったドア。大神は自分の軍服を調え、息を深く吐いた後、ドアをノックした。
「入りたまえ」
 部屋の中から聞こえたのはしわがれた声だった。
「失礼します!」
 大神は入室し、丁寧にドアを閉めた。
 そして部屋の中央にまで進み出た。部屋の中はさほど広くなく、七・八畳という程度だった。簡素な洋風作りで、中央には大きめの書斎机がデンと置かれている。
 その机には、皮製の椅子に深く腰を下ろした男性がいた。
 顔には幾重も皺が刻まれ、髪も全部が白髪であり、その髪を撫で付けるように後ろに流している。齢は八十を越えている様に大神には見えた。それでもその双眸は黒く、ギラギラとした強さが見れた。
 服は洋装。和服が似合いそうな老爺のせいか、どこかちくはぐとして浮世離れした風体だった。
「帝国海軍、大神一郎少尉であります!」
「よくここまで来てくれたね、大神少尉。歓迎しよう」
「はっ! 恐縮であります!」
「うむ」
 老人は好々爺といった感じに表情を崩し、笑顔を見せた。大神はその老人の表情に、栃木にいる祖父を思い出す。
「さて、自己紹介がまだだったね。わしの名は天海。この帝国歌劇団の支配人をしておる」
「天海、支配人でありますか」
(天海……どこかで聞いたことあるような)
 大神の内心を透かす様に、天海は笑みを浮かべた。
「まぁおかしな名前だろうな。僧籍じゃよ。昔は坊さんだったものでな。本当の名前はとうに忘れてしもうた」
 ふぉっふぉっふぉっ、と笑う天海。
「さてと、何処から話したもんかのう。大神少尉、いや大神と呼ばせてもらうかの。ここに来るまでに色々疑問もあろうに」
「――」
 大神は黙って天海の言葉を聞いた。
「知っての通り、お主の任務は『帝都の防衛』。そしてそれは降魔や魑魅魍魎の類との戦いでもある。だがのう、奴らは人の心にも巣食い、容易く蝕むのじゃ。だからこそのこの大帝国劇場であり、帝国歌劇団というわけじゃ。わかるかの?」
「それは……つまりこの施設が帝都防衛の隠れ蓑、という事でありますか?」
 大神の答えに、天海はこくこくと頷いた。
「聡いのぉ。まぁ半分当りという所じゃ。詳しくは講演後、という事にしよう」
 天海はそこで一区切りをした後、表情を引き締めた。
「大神一郎少尉、貴君の帝国華撃団配属を受領する。貴君の活躍を期待する!」
「はっ! 了解しました!」
 大神は強い熱意を露にした。
「うむ、良い目だ。かつて見た歴戦の武士(もののふ)を思い出すかのようじゃな」
「武士(もののふ)、ですか?」
「ふぉっふぉっふぉっ。わしもかつてはお館様と共に戦場を歩いた経験があるものでな」
(親方? 坊さんに軍人、そして劇場の支配人。多才なお方なのだな。いや、だからこそ帝都防衛という重責を負っておられるのか)
 大神は得心する。
「さて、大神にはここで住み込みで働いてもらう、そして軍人という事も出来る限りは隠しておいてくれ。余り周囲に違和感を持たれたくないのでなぁ」
「了解いたしました!」
「それじゃよ、それ。そういう態度でバレてしまうのでな、もう少し柔らかく対応してくれ」
「りょ、……わかりました」
「うむ」
 また天海はニコリと笑う。
 天海は机から綺麗に折りたたまれた服を出し、大神に手渡した。
「ほれ、仕事着じゃ」
「は、はい」
 さらに天海は机の上に乗った電話機をいじり出した。
「あー、藤井君かのぉ。うむ、例の大神を部屋まで案内してほしいんじゃ。その後仕事についての説明もたのめるかのぉ、うむ」
 何事かを話した後、天海はガチャリと受話器を落とした。
 そしてすぐに支配人室がノックされ、一人の女性が入ってきた。
「失礼します、支配人」
 入ってきたのは、これまた女性だった。先程のすみれとは違い、紫色の着物を上品に着こなしている、落ち着いた女性だった。
「おぉ、藤井君。ご苦労だったね、こちらが例の大神だ」
「お、大神一郎しょ……じゃなかった。大神一郎です、よろしく」
 大神の慣れない物言いに何となく察した女性は、クスクスと笑いながら答えた。
「私は藤井かすみと言います。よろしくお願いしますね、大神さん」
「う……」
 自分より年上だろう女性のせいか、大神はどこか気恥ずかしさを感じた。
「それでは大神さんをご案内しますね、支配人」
「うむ、よろしくたのむ」
 大神はかすみに促され、部屋を退室していく。
 支配人室で一人になりながら、天海は窓の外を見た。
「見込み違いにならねば良いのぉ」
 口元を引き締め、老爺は視線を遠くに投げた。
「これからが本番じゃ。早まるなよ、米田」
 呟きは虚空。誰にも聞かれぬまま消えた。



 第一話 了。










あとがきっぽいナニか


相変わらず話は進みませんが、幾らかの補足。

・銀座について。
正史の同年代では、まだ銀座三越は出来ていませんし、銀座の通りもそんなに広くありません。
大体昭和初期を想定して、いくらかの捏造を施しながら描写してます。

・鈴野十浪
小説『サクラ大戦前夜』、及びサクラ大戦の企画会社レッド・カンパニーのウェブサイトに掲載されていた小説『太正浪漫街道』、『太正浪漫街道・新章』にて登場。
サクラ大戦の原作である『サクラ』を書いた小説家……という設定。
このSSでも似たような役割にしつつ、拡大解釈で書いてます。

・天海
実在の人物にして、サクラ大戦1の中ボス。
天海=明智光秀説は有名。
このSSではキレイな天海。
……というか、サクラ1で天海。サクラ5で信長。
何が言いたいか……分かりますよね?
すごく「モッタイナイ」と思います。


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