広島商工会議所の深山英樹会頭が13日、広島市役所を訪れ、松井一実市長と会談した。松井市長の就任後初の公式会談。広島商工会議所ビル(中区基町)を隣接する旧広島市民球場の跡地に移転する計画について、深山会頭は「市長は跡地活用について、1年半から2年かけて熟議したいとおっしゃっている。我々も移転のスケジュールや諸課題も含めて改めて検討したい」と述べ、13年春の使用開始を目指すとした当初スケジュールを見直す考えを示した。
昨年9月にまとまった商議所の試案では、13年春の全国菓子大博覧会開催までに移転を完了することになっていた。深山会頭はこの日、松井市長が設置する意向の跡地利用検討委員会に「私どもも参加させていただきたい」と要請。松井市長は「商議所移転は非常に意欲的な取り組み。検討委員会に加わって議論いただきたい」と応じた。会談後、深山会頭は報道陣に「(スケジュールが)非常にタイトになっている中で、震災の影響なども考えられる。柔軟に考えた方がいいのはないか」と語った。
また、建設業者が過当競争にさらされているとして、深山会頭は公共工事の入札制度見直しを要望。松井市長は6月議会で見直しの方向性を出す考えを示した。【樋口岳大】
毎日新聞 2011年5月14日 地方版