国際ベトナム、南沙諸島で選挙 領有権主張の中国反発2011.5.14 18:00

  • [PR]

[国際]ニュース トピック:中国

  • メッセ
  • 印刷

ベトナム、南沙諸島で選挙 領有権主張の中国反発

2011.5.14 18:00

 【シンガポール=青木伸行】ベトナムは22日の国会議員選挙を、南シナ海のスプラトリー(南沙)諸島でも実施する。これに南シナ海のほぼ全海域の領有権を主張する中国が反発、ベトナムも反論するなど応酬が繰り広げられている。

 ベトナム共産党は1月の党大会で、グエン・フー・チョン氏を書記長とする新指導部を発足させ、今回の選挙を経て、7月招集予定の国会で首相らを正式に選出する。ベトナムが実効支配する南沙諸島の一部は、中南部カイホア省の1郡と位置づけられ、「有権者」は駐屯する軍兵士らだ。

 これに対し、中国外務省は10日、「選挙は中国の主権の侵害であり、非合法、無効だ」と非難。ベトナム外務省も12日、南沙諸島での選挙は「ベトナムの内政問題だ」と反発した。

 中国は先月、南沙諸島などの領有権を主張する文書を、国連事務総長に送付。ベトナムも今月、「ベトナムの不可分の領土だ」と反論する文書を事務総長に送った。

 南沙諸島はフィリピン、マレーシアなども領有権を主張しており、中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)は2002年に平和的解決をうたった「行動宣言」に署名している。ASEANは宣言を法的拘束力のある「行動規範」への格上げを目指しているが、中国は消極的だ。

 温家宝首相は先月末、ASEAN議長国のインドネシアと、マレーシアを歴訪。インドネシアへの約90億ドルの融資、マレーシアとの経済協力拡大で合意し、「領有権問題は2国間で解決すべきだ」とクギを刺している。

  • [PR]
  • [PR]

[PR] お役立ち情報

PR
PR

編集部リコメンド

このページ上に表示されるニュースの見出しおよび記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載を禁じます。
© 2011 The Sankei Shimbun & Sankei Digital