ライフ【放射能漏れ】魚介類には「解除ルール」なし 魚も海水も動く…基準づくりは困難+(1/2ページ)(2011.5.14 21:07

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【放射能漏れ】
魚介類には「解除ルール」なし 魚も海水も動く…基準づくりは困難

2011.5.14 21:07 (1/2ページ)
漁期が始まる回遊魚のルート

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漁期が始まる回遊魚のルート

 東京電力福島第1原発周辺で新たに放射性物質を含む高濃度の汚染水流出が確認され、水産物への影響が懸念されている。基準値を超える放射性物質が検出された魚介類には、農産物のような出荷停止の「解除基準」がない。間もなく、被災地沖でカツオやサンマなどの回遊魚が漁期を迎えるが、泳ぎ回る上、汚染された海水も動く。基準づくりはなかなか難しいのが実情だ。

 魚介類から初めて高い数値の放射性物質の検出が明らかになったのは4月4日。茨城県北茨城市沖のコウナゴ(イカナゴの稚魚)から1キロ当たり4080ベクレルの放射性ヨウ素が出た。

 「魚体内に入った放射性物質は体外に排出される」と説明してきた農林水産省の主張を覆す高い数値に政府は翌5日、急遽、魚介類の放射性ヨウ素の基準値を1キロ当たり2千ベクレルと決めた。その後も基準値を超えるコウナゴが相次いで見つかり、政府は福島県産の出荷停止措置を発動した。

 農産物の場合、1週間ごとの検査で3回続けて基準を下回れば、出荷停止措置は解除されるが、魚介類の解除ルールは「想定外」だったこともあり、まだつくられていない。

 水産物の安全性確保について東京海洋大の石丸隆教授(海洋生物学)は、「汚染水は海域にパッチワークのように不均一に分布している。海水の観測や魚介類の検査を細かく行い、広範囲に汚染水の分布を把握することが重要」と指摘する。

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