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東日本大震災:飯舘牛出荷へ スクリーニング検査、除染基準下回る /福島

 東京電力福島第1原発事故の影響で、全域が計画的避難区域に指定された飯舘村の村振興公社で26日、高級ブランド「飯舘牛」で知られる黒毛和牛13頭の被ばく量を測定するスクリーニング検査があった。いずれも除染基準を大きく下回り、出荷される見通しとなった。公社によると、来月2日に東京で競りにかけられるという。

 防護服を着た県職員2人が1頭ずつ、背中や足の部分を念入りに測定した。1人が測定値を読み上げ、1人が記載。1頭目の数値が読み上げられ、基準より低いと分かると、立ち会った公社やJAの関係者らはほっとした表情を見せた。検査は約30分で終了した。

 検査を見守った公社の山田信・専務理事は「値段は期待していない。でも、せっかく育てたんだもの。おいしく食べてもらいたい。じゃないと牛たちに申し訳ない」と話した。

 県は、原発20~30キロ圏や累積放射線量が高くなると予想される計画的避難区域の肉牛・乳牛を県内外に移動させる方針だ。対象の牛は約1万頭いるとみられ、受け入れ先の確保を進めるとともに、スクリーニング検査を実施する。受け入れ先の不安もあることから、結果次第では除染作業も行われるという。【和田武士】

毎日新聞 2011年4月27日 地方版

 
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