福島原発から漏洩している放射性物質の飛散について、ノルウェーとドイツの被曝予想を示します.
これはドイツから発信されている予想で、3月29日正午(ちょうど、今から1日後)の福島原発からの放射性物質の流れです. 幸い西風ですが、やや北に向かっています。また太平洋ではある程度、拡がっています.
このことから、明日は、仙台地方は警戒、茨城方向はやや安心というところです。また太平洋を回って、日本の南の方に少し飛散していますから、東海から沖縄に書けて微量ですが、放射線が検出される可能性があります。
30日まではドイツもノルウェーもほぼ同じ推定を出していますが、30日は風が停滞するので、東北南部から関東の北、仙台まで放射性物質が拡散するようです。特に風が弱い場合は、東の太平洋に流れず、日本列島の中に入り汚染が進むと予想されます.
ドイツの予想はここに示しませんが、ノルウェーの予想よりさらに仙台の方の汚染が予測されています.三陸の方まで汚染が拡がる可能性も否定できません.
31日の予想はまだノルウェーの予測だけしかでていませんが、今度はやや南に放射性物質が飛ぶようです.茨城から千葉方面は警戒してください。
原発に近いところは、原発からの直接的な放射線を浴びることになりますが、10キロ以上のところは放射性物質の拡散ですから風下に行きます。
また、現在のところ福島原発は爆発していませんので、煙は低く、従って近いところから複雑に流れることになります。つまり、上空が西風でもしばらくは、地上の風で拡散します。
気象庁は、今でも「花粉の飛び方」などを予報していますが、早く、放射性物質の動きを発表してもらいたいものです。
ただ、天気予報で風向きは出していますので、風向きに注意して行動をしたら良いと思います.
(この記事は一部、読者の方のご協力を得ました。ありがとうございました。)
(平成23年3月28日 正午 執筆)
武田邦彦
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