LIFE IS BEAUTIFUL 4 小さないのちの詩
5月15日(日)午後4時5分~5時20分 放送
「いのち」をめぐる物語
日本
我が子の突然の死を乗り越え…、目に障害をもつ女性が第三子の出産に挑む

昨年のパート3放送時、長男・永久(とわ)くんを無事出産した、目に障害を持つ水野和子さん。
しかし、その出産から3カ月後、永久くんは、突然帰らぬ人となってしまいました。
絶望と悲しみの中、彼女を支えたのは、家族でした。長女・千晴ちゃんは、昨年から視覚障害者のための特別支援学校の幼稚部に入学。和子さんの傍を片時も離れようとしなかった千晴ちゃん。
ゆっくりですが自分のことができるようになってきました。
そんな姿に支えられ、彼女は第三子を妊娠。
出産予定日は、2011年2月21日。永久(とわ)くんが天国へ逝ってしまった時期…。
彼女は、この偶然を永久くんの生まれ変わりだと信じています。
「永久が帰ってくる…」
命がリレーされ、再び、我が子を抱きしめる日が来ることを、彼女は心待ちにしています。

ガーナ/アシャンティ族
王族の血を受け継いだ女性の出産、過酷な後継者レースに子どもの未来は…。

金の祭りで有名な部族「アシャンティ族」
富の象徴である金を身にまとい、独自の黄金文化を守り続けている部族です。
そして今もなお、その古き良き文化を守り続けているのです。
アシャンティには、33人の王がいて、各地域を統治しています。
今回は、その中でアゴゴを統治する王様・ナナ・サーポンの跡取り候補となる、新しい命の誕生に密着します。臨月を迎えたアネスティーナは王族の血を受け継いだ一人。彼女には夢がありました。それは、今度生まれてくる子供をナナ・サーポンのような王様にすること。家は決して裕福ではありませんが、王族の血を受け継いだ者の中から、知識・教養・人柄で王様を選ぶアシャンティ族では、アネスティーナの子供にも大きな可能性がありました。そして、迎えた出産の時―。王様を目指す新しい命の運命は…。

フィリピン
貧しくても家族で支え合う大家族、第五子となる新しい生命の誕生は…

フィリピン・マニラ
高層ビル群が立ち並ぶ一角で、バナナのお菓子売りをしている女性・アップル(27歳)
彼女は臨月を迎えようとしていました。
アップルの家族は、オートバイ整備士をしている夫・ジャロ・長女マリア・次女プリンセス・長男ジョン・次男スウェンと、6名。
この6名が2畳半ほどの部屋で生活をしています。部屋にはいつも子供たちの泣き声や笑い声が絶えません。4人の子どもはやんちゃ盛り、アップルの手を焼く存在です。
そして夜が来ると、その部屋で家族みんなが川の字になって寝ます。
それは、まさしく古き良き日本の大家族の姿でした。日々の生活は決して裕福ではありませんが、彼女は「家族」という存在に支えられ、第五子となる子どもを胸に抱く日を心待ちにしていました。

東日本大震災の被災地で誕生した小さな命
①岩手県釜石市 絆理(ばんり)くん
3月11日、あの時、津波に飲み込まれてしまった松本真司さん。
妻・めぐみさんは臨月のお腹を抱えながら、真っ暗な家の中で真司さんの帰りを待ち続けました。
その夜、真司さんは自力で生還。奇跡的に助かったのです。
そして、4月19日に無事出産。
震災後、名前にどうしても"絆"と言う文字を入れたくなり、絆理(ばんり)くんと命名されました。
②岩手県宮古市 勇人(はやと)くん
3月11日まさにあの日、あの時、小川香苗さんは、帝王切開で出産するため病院の手術台の上にいました。
麻酔をかけられ、意識が朦朧とし始めた時、地震が発生。
電源も遮断され、手術は中止、安全な病院へ移送されました。
そして、3日後の3月14日に無事出産。
どんな状況も乗り越えられる、人に勇気を与える人になって欲しいと、震災後に勇人(はやと)くんと命名されました。
③ 岩手県大槌町 光希(みつき)ちゃん
3月11日、阿部優さんはその時、茨城県にいました。
車のラジオから、自宅がある大槌町は津波の被害が甚大だとのニュースが…。優さんは最悪の覚悟をしました。
その頃、妻・智美さんは臨月のお腹を抱え、なんとか避難所へ―。そして、地震から三日後、二人はようやく出会えました。
しかし津波で家を失い、初孫の誕生を心待ちにしていた祖母も他界…。
その悲しみを乗り越え、3月24日に無事出産。
この新しい命が、希望の光であって欲しいと、光希(みつき)ちゃんと命名されました。
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