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【岐阜】

岐阜の放射線量なぜ高い? 「花こう岩」多いため

2011年5月14日

放射線量を測定しているモニタリングポストの設備=各務原市那加不動丘の県保健環境研究所で

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 東京電力福島第1原子力発電所の事故を受け、文部科学省がホームページで、都道府県別に大気中の放射線量を毎日公表している。現在のところ岐阜の観測値に上昇は見られないが、周辺県と比べ、わずかに高い数値が続いている。その理由は−。

 県によると「花こう岩が大地に広く分布し、山岳地帯で岩盤が露出するなどしているから」。花こう岩は他の岩石よりもウラン、トリウムなど自然の放射性物質を多く含む。多量の火山灰で覆われた関東地方と異なり、西日本一帯で数値が比較的高いという。

 放射線量は同省の委託を受けた各都道府県が観測。岐阜では県保健環境研究所(各務原市那加不動丘)の設備「モニタリングポスト」で、1時間ごとに数値を出している。仮に鉱山などがある東濃地方で観測すれば、さらに高い数値になる可能性がある。

 12日の岐阜の最大値は0・065マイクロシーベルトで、愛知(0・044マイクロシーベルト)や福井(0・050マイクロシーベルト)と比べると、やはり高め。ただ、原発事故以降の数値は0・059〜0・075マイクロシーベルトと、事故前の範囲内にとどまっている。

 岐阜の数値が高い点について、県には1日数件のペースで問い合わせがあるという。担当者は「原発事故前と変化はなく、健康に影響があるレベルではないので安心してほしい」と話している。

  (久下悠一郎)

 

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