1号機 建屋全体覆う準備作業開始
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1号機 建屋全体覆う準備作業開始

5月14日 4時23分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

東京電力福島第一原子力発電所の事故で、外部への放射性物質の流出を減らすとして、東京電力は、水素爆発で屋根が吹き飛んだ1号機の原子炉建屋全体をカバーで覆うことになり、13日から準備作業を始めました。

福島第一原発では、事故の収束に向けた工程表で、原子炉の冷却や汚染水の処理とともに、外部に流出する放射性物質を減らすことも重要な課題の一つに挙げています。この対策として、がれきの撤去や、放射性物質が舞い上がらないよう、特殊な樹脂の散布などが続けられていますが、新たに原子炉建屋全体をカバーで覆う対策を取ることになりました。最初に始めるのは、3月の水素爆発で、原子炉建屋の屋根が吹き飛んだ1号機で、13日は、設置作業に使う大型クレーンの置き場所を確保するため、現場のがれきなどを撤去する作業が行われました。東京電力によりますと、カバーは鉄骨をくみ上げ、ポリエステル製のシートを貼り付けたもので、高さが50メートル以上ある原子炉建屋をすっぽりと覆う構造です。風速25メートルの風にも耐えられるよう設計されているということで、中に放射性物質がこもらないようフィルター付きの換気装置も設置する予定です。設置にあたっては、作業員の被ばく量をできるだけ減らすとして、鉄骨はある程度、組み立ててから運び込み、現場での作業時間を短くするということで、来月から本格的な作業を始めるということです。