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最終更新:2011年5月14日(土) 23時19分

3号機の温度上昇、注水量増やす

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 福島第一原発では、3号機の圧力容器の温度が上昇しているとして、東京電力は燃料を冷やす水の量を増やしています。しかし、3号機の温度は今月に入ってから上昇傾向が続いていて、原子炉の状態はわからないままです。

 福島第一原発では、1、2、3号機で燃料を冷やすための原子炉への注水が行われていますが、このうち3号機では、圧力容器の上部にある複数の温度計が14日午前2時からの3時間でおよそ5度上昇し、200度に迫る値を示しました。このため東京電力では、14日午前10時に注水量をそれまでの毎時12トンから15トンに増やして監視を続けています。

 3号機の圧力容器の温度は、今月に入ってから上昇傾向が続いていて、原子炉への注水量は今月4日までの毎時7トンから段階的に増量され続けています。

 温度上昇の原因については、燃料の一部が溶け落ち熱を発している可能性や、燃料に水が十分届いていない可能性が指摘されていて、東京電力は、注水に使う配管を変更する工事を済ませたばかりでした。

 「元の(配管の)ほうがよいということであれば、戻すこともある」(東京電力本店 午前11時半ごろ)

 温度の上昇を抑えるためには注水量を増やさざるを得ませんが、汚染水の量も増えるため、東京電力は難しい判断を迫られています。(14日17:02)

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