孤独なカラカラ とある、荒れた砂漠の地・・・冷たい風が吹き抜け、砂が舞っていた・・・そこら辺には死んだポケモンらしき骨がある。そこにはほとんど誰もいないようだった・・・。 ・・・と、その砂漠にある小さなポケモンの影が現れた。それはカラカラだった。カラカラは1匹で骨を持ったまま、砂漠を歩いていた・・・。 そこへ、1匹のピカチュウがやって来る。どうやらピカチュウは1匹で森を抜けて歩いているうちに、砂漠に迷い込んでしまったらしい。 ピカチュウは汗をだらだらと流しながら、「暑いー・・・水ぅ〜水は何処ぉ・・・」と呟くと、空を見上げた。 カッ!と眩しい太陽がギラギラと照りつけ、空はとても眩しい。そこは真夏のようだった。するとピカチュウは、近くに小さな湖があるのに気付いた。 「あっ!あそこに湖があるぅ〜」ピカチュウは顔を輝かせて湖に走って行くと、喉がカラカラに乾いていたピカチュウは、真っ先に水を飲み始めたのだった。 その湖は幻でもなんでもなく(砂漠にはよくある事だが)本物の湖だったのだ。「はぁ〜生き返った。」と言うと、ピカチュウは喉の渇きを癒したのだった。 すると、砂漠にいたカラカラも喉が渇いていたのか湖の方に来て、水を飲み始めた。ピカチュウはふとカラカラに気付く。 「あれっ君・・・こんなとこで何してるんだい?」ピカチュウが尋ねると、カラカラもピカチュウに気付く。そして、途端にカラカラの顔が曇った。 「・・・・・。」と、カラカラは黙ってしまった。「・・・何か言いたくない事でもあるの?だったら無理にとは聞かないけど・・・僕も、「ピカチュウの森」に帰らなきゃいけないし。」 とピカチュウが帰ろうとすると、「・・・ママを、探してるの。」とカラカラは呟いた。「・・・ママ?」ピカチュウは振り返った。 「僕が生まれた時から、ママ、いないの。一度、会ってみたくて。」とカラカラは言う。「そっかぁー・・・カラカラはママがいないのかぁ・・・」ピカチュウは少し考え込むと、 「じゃっ、僕が君のママ、一緒に探してあ・げ・る!大丈夫だよっ、すぐに見つかるからっ」とピカチュウがピースサインを出すと、カラカラも途端に笑顔になった。 ・・・そして、カラカラの母親探しが始まったのだった。ピカチュウとカラカラは、2匹で広い砂漠を歩いて行った・・・。 そして砂漠を出て森の中を通って海岸に行って花畑に行って・・・どんどん2匹は歩いて行ったのだった・・・。 途中でいろんなポケモン達とすれ違った。そのポケモン達はみんな親子で、それぞれとても仲が良さそうだった。 森の中で遊んでいるミミロルとミミロップの親子を見ながら、「いいなぁ、ママがいて・・・」カラカラは呟いた。 ところがミミロルとミミロップの親子達は2匹に気付くと、知らないポケモン達が来たと思ったのだろう、サッとその場から何処かに行ってしまったのだった・・・。 2匹は、海岸に辿り着いた。ザザーン・・・と音がして、波が打ち上げられる。歩き疲れた2匹は、砂浜に座って、海を眺めていた・・・。 「・・・君のママ、見つからなかったね。」とピカチュウが呟くと、「うん・・・」カラカラも残念そうに呟いた。 「・・・でっでも、諦めちゃ駄目だよ!明日からでもまた探せば見つかるかもしれないしっ・・・」ピカチュウが慌てて言うと、「・・・・・。」カラカラは何も言わないで、無言になって黙ってしまった。 どっどうしようっ・・・泣いちゃったりしたら、僕の責任だっ・・・と、ピカチュウはその時物凄く焦ったのだが・・・そうだっ!と思いついた。 「でもっ・・・僕と君はもう一緒に旅した友達だよ!ト・モ・ダ・チになろっ☆」ピカチュウが笑顔で言うと、泣きそうになっていたカラカラも途端に笑顔になったのだった。 「うんっ!ト・モ・ダ・チだねっ☆」「そうだよっ・・・ママもいつかきっと見つかるし、諦めちゃ駄目だよっ・・・それにもう友達だからねっ☆」ピカチュウとカラカラは、海辺で笑い合ったのだった・・・。 -------------------------------------------------------------------------------- 2回目の投稿になります。 これからもまた投稿させて頂 くかもしれませんので、よろしくお願いします。 |