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福島第1原発:1号機で最高の2000ミリシーベルト計測

福島第1原発の1号機原子炉建屋の電源盤前=2011年5月13日、東京電力提供
福島第1原発の1号機原子炉建屋の電源盤前=2011年5月13日、東京電力提供

 東京電力は14日、福島第1原発1号機の原子炉建屋1階で、毎時2000ミリシーベルトの放射線量を計測したと明らかにした。作業員の被ばく線量の上限(250ミリシーベルト)を約8分で超える値で、事故後に計測された空間線量の中で最も高い。溶融した燃料がたまっているとみられる圧力容器底部と直結した配管から放射性物質が漏えいしている可能性もあるという。

 ◇地下に3000立方メートル汚染水

 建屋1階南東角周辺で、これまで線量が未確認だった場所。複数のポイントで毎時800~2000ミリシーベルトの高い線量が確認された。

 東電は高い線量の要因について「圧力容器の底部に燃料が落下している影響で配管が傷み、それを通じて周辺に出ているのではないか」と説明。一方、「周辺は今後の工程作業で使う予定がない」として作業工程への影響については否定した。

 また、東電は14日、同1号機の原子炉建屋地下1階で、推計で3000立方メートル程度の汚染されたと思われる水が見つかったと発表した。1号機では冷却水が大量に行方不明になっていたが、所在が分かったのは初めて。【八田浩輔、中西拓司】

毎日新聞 2011年5月14日 21時04分(最終更新 5月14日 22時06分)

 

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