2011年05月13日 (金)

保安院 「必ずしも冠水にこだわる必要はない」との見方

東京電力福島第一原子力発電所1号機の格納容器を水で満たす「冠水措置」について、経済産業省原子力安全・保安院の西山審議官は、13日午前の記者会見で「水が少なくても燃料が冷えることが分かり、格納容器を満水にするまで水位を上げる必要があるか疑問だ」などと述べ、原子炉の冷却に向けて必ずしも「冠水措置」にこだわる必要はないという見方を示しました。

福島第一原発1号機は、原子炉の水位が極端に減り、燃料の大半が溶けて下に落ちる、いわゆる"メルトダウン"が起きていたとみられることが、12日に明らかになりました。さらに原子炉の底に小さな穴が開いたことで、原子炉や格納容器から大量の水が漏れ出ているとみられていて、事故の収束に向けた工程表への影響が懸念されています。これについて、原子力安全・保安院の西山審議官は13日午前の記者会見で「水が少なくても燃料は冷えていることが分かってきた。目的は燃料を冷やすことであり、格納容器が満水になるまで水位を上げていく必要があるのか疑問だ」と述べ、必ずしも冠水措置にこだわる必要はないという考えを示しました。そのうえで、西山審議官は、冠水措置のやり方の見直しについて触れ、「冷却装置が取り付けられるところまで水が入っていれば十分だと考えられるので、必要なところまで水を入れるという方針に変わっていくと思う」と述べました。

投稿者:かぶん | 投稿時間:16:55  | カテゴリ:科学と文化のニュース
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