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痛風・高尿酸血症用薬フェブリク、来週発売- 大型期待、「第一選択薬目指す」と荒尾社長
帝人ファーマの荒尾健太郎社長は5月13日に東京都内でメディアセミナーを開き、17日発売の痛風・高尿酸血症治療薬フェブリク錠について、「第一選択薬の位置付けを目指す」と述べた。尿酸生成を促す酵素(キサンチンオキシダーゼ)を阻害する尿酸生成抑制薬として、グラクソ・スミスクラインのザイロリック錠以来、国内で約40年ぶりの新薬で、既に2009年3月から米国とカナダ、10年3月から欧州で発売しており、14年までに世界約60か国での上市を目指すとしている。売上高目標は全世界で1000億円以上、うち国内は200億円。
高尿酸血症は、新陳代謝によって生じる老廃物である尿酸の血清中の濃度(血中尿酸値)が7.0mg/dLを超えた状態。一般的に「痛風」として知られる痛風関節炎や痛風結節などの疾患や尿路結石の原因になる。国内患者数は1600万人、学会の治療ガイドラインによると、このうち520万人に薬物治療が推奨されるという。
薬物治療では、これまで唯一の尿酸生成抑制薬だったザイロリックとその後発品のほか、尿酸排泄促進薬などが用いられてきたといい、昨年度の高尿酸血症関連薬の市場規模は約230億円。その構成比は、▽ザイロリック51.4%▽ザイロリック後発品16.7%、▽尿酸排泄促進薬や酸性尿改善薬など31.9%―だったとしている。
フェブリクの特長について荒尾社長は、▽既存の痛風・高尿酸血症治療薬の適応症は「痛風、高尿酸血症を伴う高血圧症」だが、フェブリクは高血圧症を合併しない患者にも使用できる▽1日1回の服用で、治療目標の血中尿酸値6.0mg/dL以下を長期維持する▽中等度までの腎機能低下でも用量調節せず、血中尿酸値を低下させる−ことなどを挙げた。
また、血中尿酸値のメタボリックシンドロームや高血圧などとの関連性が報告されているとし、「今後、高尿酸血症がリスクファクターかどうかのエビデンスを集積し、積極的に尿酸値を下げることの意義を広めたい」と述べた。
通常、成人には1日10mgより開始し、1日1回経口投与する。その後は血中尿酸値を確認しながら必要に応じて徐々に増量する。維持量は通常1日1回40mgで、患者の状態に応じて適宜増減するが、最大投与量は1日1回60 mg。
( 2011年05月13日 22:05 キャリアブレイン )
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