政治【放射能漏れ】30キロ圏外で100ミリシーベルトの被曝予測も 枝野官房長官2011.3.23 17:36

[政治]ニュース トピック:放射能漏れ

  • メッセ
  • 印刷

【放射能漏れ】
30キロ圏外で100ミリシーベルトの被曝予測も 枝野官房長官

2011.3.23 17:36

 枝野幸男官房長官は23日の記者会見で、福島第1原発を中心にした放射性ヨウ素による被ばく線量について、屋内退避の範囲である30キロ圏の外側の一部地域でも「100ミリシーベルト以上の被ばく線量となりうるケースがある」との試算結果を明らかにした。

 枝野長官は「直ちに避難や屋内退避をしなければならない状況とは分析していない」と述べた。その上で「念のため、所在場所が原発の風下に当たる場合には、できるだけ窓を閉め、密閉した屋内にとどまることを勧めたい」と注意喚起した。

 試算には、放射性物質の大気中濃度や被曝線量を予測する「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)」が用いられた。

 原子力安全委員会(班目春樹委員長)によると「事故発生後の3月12日午前6時から24日午前0時まで連続で屋外に居続ける」という仮定で、1歳児の甲状腺の内部被曝線量の積算値を予測。福島第1原発から放出される放射性ヨウ素の量は、文部科学省のモニタリングデータなどから推計。気象条件や地形データを加味して試算した。

 その結果、安定ヨウ素剤を飲む基準となる100ミリシーベルトに達した範囲は、福島第1原発から北西約50キロの福島県伊達市や南約40キロの同県いわき市にまで及んだ。

 班目委員長は「屋内では放射線の影響が4分の1~10分の1に低減される」と指摘。屋内退避範囲の拡大については「非常に厳しい条件で計算しており、現段階では必要ない」とした。その上で、「30キロ圏内で乳幼児がいる保護者は、原発方向から風が吹くときには念のために外出を控えて」と述べた。

関連トピックス

関連ニュース

  • [PR]
  • [PR]

[PR] お役立ち情報

PR
PR

編集部リコメンド

このページ上に表示されるニュースの見出しおよび記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載を禁じます。
© 2011 The Sankei Shimbun & Sankei Digital