(2011年5月7日 Forbes.com)
米議会が数週間前に承認した歳出予算法案に盛り込まれたわずか2行の条文が、30年以上続いてきた中国への積極的関与という米国の姿勢を転換させようとしている。
この条文は、ホワイトハウスの科学技術政策室(OSTP)と米航空宇宙局(NASA)に、中国と共同で科学分野の活動をすることを一切禁じている。
科学関連の複数の政府機関を監督する下院歳出委員会の委員長を務めるフランク・ウルフ下院議員(バージニア州選出、共和党)は、長年中国政府に対して批判的だった。このウルフ議員が、NASAやOSTPに対して「国家の資金を使って、中国および中国国有企業との相互協力・協調に関わる政策、計画、指示、契約を作成、設計、計画、推奨、導入、実施すること」を全面的に禁じるという文言を歳出法案に盛り込んだのである。
【記事リンク】 ・A Brief History Of Chinese Cyberspying (中国サイバースパイ活動の歴史) ・Entrepreneurial Espionage ‐ Made in China (中国産“起業家スパイ”) ・The Failure of Climate Science, One Satellite At A Time (気候科学の挫折―観測衛星打ち上げ失敗相次ぐ) ・Who Says America Is Falling Behind In The Space Race? (米国は宇宙レースで遅れているか) ・Federal Agency Would Finance Energy Innovation (米連邦政府がエネルギー技術革新を補助も) |
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ウルフ議員は、OSTPが中国に関与することを禁じるこの条文は「科学技術に関する米中両国の関係全体に影響を及ぼす」と主張する。ウェブサイト「サイエンス・インサイダー」とのインタビューでは「この条文は非常に網羅的なものだ」と語っている。
禁止措置は本予算年度が終了する10月末で失効するが、ウルフ議員は米国の研究機関と中国との科学協力の全面禁止を恒久的な措置にしようとしている。「中国に我々の技術を利用する機会を与えたくないし、彼らと関わっても我々には得るところがない」とウルフ議員は語る。「中国は米国に対してスパイ行為を働いており、米国のあらゆる政府機関がサイバー攻撃を受けてきた。中国はあらゆる主要な米国企業から技術を盗んでいる。NASAから技術を奪い、全米科学財団(NSF)のコンピューターを攻撃している。そしてあらゆる民間企業から機密情報を盗み出そうとしている」
一方、オバマ政権はこの禁止措置は米国の外交政策の一環として実施される中国との科学協力には適用されない、という立場を取っている。この解釈によって大統領は、歳出法案が失効する10月末まで現在実施されている活動を継続できる見通しだ。
米中合同の研究活動が知的財産権の侵害や重大な軍事技術の盗難につながる、というウルフ議員の強い懸念は、歳出法案がNASAの施設に対して「中国政府関係者の訪問の受け入れ」を禁じる原因にもなっている。こうした極めて厳格な禁止措置を、被害妄想に近いと感じる人もいるだろう。だが大方の人々が考えるより、スパイ活動のリスクははるかに高いことを示す証拠は増えている。
ウルフ議員は身をもってそれを学んだ。
2006年にウルフ議員の事務所はサイバー攻撃の標的となり、米連邦捜査局(FBI)はそれが中国で活動する組織によるものであることを突き止めた。2008年6月、下院の議場で発言に立ったウルフ議員は、こう語った。
「2006年8月、私の個人事務所の4台のコンピュータから外部の組織に情報が漏れた。この組織はまず外交政策と人権政策を担当するスタッフのパソコンに侵入し、さらに事務所責任者、議会担当ディレクター、そして司法担当スタッフのパソコンにも侵入した。これらのコンピュータには、私が世界中の反体制活動家や人権活動家のために行ってきたすべての研究活動に関する情報が保存されていた」
中国のサイバースパイ活動の歴史は長い。米防衛機器メーカーのノースロップ・グラマンは米中経済安全保障検討委員会に提出した報告書の中で、米国をはじめとする諸外国の政府を狙った中国のサイバースパイ疑惑の年表をまとめた。そこに挙がった事件の例を見ていこう。
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