【 きのうの経世済民 】

日本マクドナルドホールディングスは今夏の節電策として、店舗が順番に一時休業する「輪番休業」の検討に入った。東京電力管内の約１３５０店が交代で午後の一定時間の営業を取りやめて、使用電力を減らす仕組み。月内にも実施するかどうかを決める。

　実施する場合は昼食の販売ピークを過ぎた午後３時ごろに、数時間程度営業を止める見通しだ。地域ごとに３店舗からなるグループをつくり、グループ内で毎日順番に休むため、１日当たり約４５０店が一時的に営業を止めることになる。

　同社は節電計画を現在策定中で、照明の発光ダイオード（ＬＥＤ）への切り替えや一部メニューの販売休止などもあわせて検討。うち輪番休業は「最大の削減策」（原田泳幸会長兼社長）になるとみている。他の施策で政府が求める瞬間最大使用電力の１５％削減を達成できる見通しがつけば見送る可能性もある。

　産業界では工場の輪番操業や自動販売機の輪番節電などが打ち出されている。外食業界では店舗の照明だけでなく食材の保存や厨房設備に使う電力が多く、効果的な節電策を模索する動きが続いている。