おじいちゃんとおばあちゃんの安否が分からないまま、南三陸地方へいった。
道路はなんとか繋がっていたが、瓦礫撤去や遺体を捜索するため、かなり時間がかかった。
南に近づくとだんだんひどくなってきた。
うまく説明出来ないけど、日本ではないような、戦争をしてたときみたいな(本で見た)、世界の終わりを見たような感じ。
屋根がアコーディオンのように縮小されこじんまりと潰されていて、ゴミ収集のトラックに遺体を次々と乗せていく。丁寧に丁寧に扱って。多分、検死をするのだろう。
マネキンでもなく、表現のしようがない、死体。
横目で見ながら、きっとおじいちゃんとおばあちゃんは大丈夫だと思っていた。