宇宙航空研究開発機構は12日、電力異常が発生し観測できなくなっていた陸域観測技術衛星「だいち」の運用を終了したと発表した。先月22日に異常が起きて以降、交信を試みてきたが不可能と判断。だいちに搭載したバッテリーを停止する指示を地上から送った。
だいちは、06年1月の打ち上げ以来、目標寿命の5年を超える5年4カ月間にわたり世界を上空から観測。ブラジルの森林伐採監視のほか、四川大地震(08年5月)などの大災害による地形の変化を観測し、各国に提供した。東日本大震災でも、観測画像から地震による地殻変動を明らかにした。
毎日新聞 2011年5月12日 12時24分(最終更新 5月12日 15時17分)