被害額過去最高・６億奪われる…警備会社に強盗

　１２日午前３時ごろ、東京都立川市柴崎町３丁目の警備会社「日月警備保障立川営業所」に男２人が押し入り、仮眠中の男性警備員（３６）を粘着テープで縛り、鉄パイプで殴るなどして「金庫室の金を出せ」と脅迫。袋に入った現金約６億４００万円を奪って逃げた。

　警備員は腕を骨折するなどして２か月の重傷。警視庁捜査１課は強盗傷害事件として立川署に捜査本部を設置し、２人組の行方を追っている。

　警察庁によると、２００４年１０月に栃木県の運送会社で約５億４２５０万円が奪われた事件を上回り、国内の強盗事件の現金被害額としては過去最高。

　２人組が鍵が壊れた窓から営業所に侵入したとみられ、押し入るなり現金を保管していた「金庫室」を開けるよう脅したことなどから、捜査本部は内部事情に詳しい者が関わった可能性もあるとみて調べている。

　捜査本部によると、奪われた現金のほとんどは、１１日に東京中央郵便局から預かり、１２日に都内西部の多摩地域の各郵便局に配送するため、麻袋やバッグに分けて金庫室に保管していた。

　２人組はいずれも若い男で、身長１７０センチぐらいでマスクを着用。警備員を脅して、金庫室を解錠する暗証番号を聞き出し、現金が入った麻袋など計７０袋を奪った。

　警備員は仮眠スペースで寝ているところを襲われ、犯人が逃走後に自分でテープをほどいて通報した。

　０８年１２月には東京都杉並区で、同社の現金輸送車から現金約６９００万円が盗まれる事件が発生しており、捜査本部は関連を調べる。

　現場は、ＪＲ立川駅の南約５００メートルの住宅街にある４階建てマンションの１階。

（2011年5月12日18時40分  スポーツ報知）

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