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【名古屋市長選】

河村流に戦々恐々 職員「給料が心配」

2009年4月27日

当選から一夜明け、自転車で街頭をまわり市民に決意を訴える河村たかしさん=27日午後、名古屋市中区で

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 名古屋市長選の投開票から一夜明けた27日、過去最多の得票数で当選した河村たかしさん(60)は当選証書を受け取ったり、打ち合わせしたりと朝からフル回転。減税など独自の政策を掲げる「新市長」に、市職員や議員からは戸惑い、不安、そして期待の声も入り交じる。この日限りで市役所を去る松原武久市長は、現市政への批判に悔しさもにじませた。

 河村さんは職員人件費の総額1割カットを掲げる。市の職場では朝から「給料はどうなるんだろう」との話題で持ち切りに。

 出先機関の職員は「やっぱりわが身が大事。こんなご時世で多少のカットは予想したが、10%は想定外。住宅や車のローンもあり、生活設計が狂う」と不安を募らせる。

 河村さんのマニフェストを分析し、傾向と対策づくりに余念がない幹部は「国の政策との整合性もある。既存の計画を説明し、修正すべきか議論したい」と身構える。

 「公務員も生身の人間。ウミだとか、極楽だと言われればそりゃ、気分は良くない」と語るのは、市のある理事。別の幹部からは「何のために事業をやってるのか原点に立ち戻って考える良いチャンス」と前向きに受け取る声も。

 市議会では、警戒と期待が交錯している。社民党・ローカルパーティーの冨田勝三さんは、河村さんの「市民の代表である議員が反対するはずがない」という発言に「市民に迎合して泥舟に乗ってはいけない。ときには警鐘を鳴らすのが議員の役割」と話した。

 自民の渡辺義郎団長は「河村さんに投票した市民が多かった事実を真摯(しんし)に受け止めたい」としつつ「是々非々で行くが、市民税の減税と地域委員会の創設の2つは徹底的な検証が必要」とけん制することも。

 民主若手の小川俊之市議は「今までなれ合いでやっていたことも、これから一つ一つが注目される。面白くなる」と胸を躍らせる。

 

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