田川地区に初夏の到来を告げる神幸祭シーズンを迎えた。彦山川の上流から下流にかけて順次、祭りが開かれる。すでに、4月にあった添田町の英彦山神宮神幸祭を皮切りに、今月末までに約50の地域で、神輿(みこし)や山笠が練り歩く。
神幸祭は、五穀豊穣(ほうじょう)や悪疫退散などを祈願する行事。神輿に乗った神様が、山笠を伴って人里に下り、お旅所に宿泊する「お下り」と、翌日に神社に戻る「お上り」という形式が多い。
メーン行事に当たる、11基の幟(のぼり)山笠が水しぶきを上げながら躍動する「川渡り神幸祭」は21、22日、田川市伊田の彦山川河川敷で開かれる。幟山笠を激しく揺らす「がぶり」が観客を沸かせる。
福智町弁城の岩屋神社では14、15の両日、隔年開催の神幸祭(祇園祭)を開催。約4メートルのばれんを飾った山笠6-7基による競演会が15日午後4時から開かれる。
また、糸田町のフェスティバルパーク(旧役場跡)でも14、15日に糸田祇園山笠があり、大小16基の山笠が登場。両日夕には高さ約6メートルの電飾山笠の競演がある。
一方、東日本大震災の被災地に配慮し、川崎町川崎の天降神社神幸祭は、今年の祭りを自粛し、各区の負担金を義援金に充てることを決めた。
=2011/05/03付 西日本新聞朝刊=