有光教一さん=2001年
有光教一さん(ありみつ・きょういち=京都大学名誉教授・朝鮮考古学、高麗美術館研究所長)が11日、膿胸(のうきょう)で死去、103歳。通夜は12日午後7時30分、葬儀は13日正午から大阪府高槻市古曽部町2の17の8の高槻セレマホールで家族葬として執り行う。喪主は長男一登(かずと)さん。
山口県生まれ。戦前、京大大学院在籍中から朝鮮半島各地で古墳の発掘調査を手がけ、1941年、朝鮮総督府博物館主任。戦後も同博物館の収蔵品の整理と引き継ぎのためソウルに残り、韓国人後継者の育成などに尽くした。
帰国後の50年に朝鮮考古学の専門家として京大講師、57年に教授。71年に退職し、奈良県立橿原考古学研究所所長などを歴任。07年、99歳で回想録「朝鮮考古学七十五年」を出版。100歳を超えても論文執筆に取り組んでいた。主な著書に「半島と大洋の遺跡」「朝鮮磨製石剣の研究」など。