きらめ樹サポーター制度
皮むき間伐の呼称を今年度から木肌きらめく、森きらめく、新しい生命きらめく、の意をこめて、従来の呼称・皮むき間伐を「きらめ樹体験」としてまいります。
それにともない「皮むき間伐委託金制度」も「きらめ樹サポーター制度」として展開していくことになりました。よろしくお願いいたします。
日本に800万ヘクタールといわれる規模で広がる手入れの行き届かない暗い孤独な森、要間伐林。
このままの状態が続けば、大規模な風倒木が発生し、土砂災害、土壌流出が各地で頻発することも危惧されています。
また、こうした森には光が差さないため、植生は極端に乏しく、獣、鳥の餌もない状態です。
しかし、間伐という人の手を入れると、その森には神様が種を蒔いてくれます。
皮むき間伐一年後。草木の生えていない茶色い地面が、一面の緑に萌えあがります。劇的な変化。感動の一瞬。
こうした芽吹いた多様な草木は、大地の土をしっかりと固定し、水を貯め、
そして、多様な生物の餌場となっていきます。
一方、女性も子どもも、どなたにでも作業に参加いただける皮むき間伐。これは、新しい「緑の雇用」の場になると、昨年度も県の緊急雇用対策事業に提案するなど、私達は行政や各種助成団体に提案をしてきました。しかしながら、その反応は重たく、いま現在、行政が雇用の場としての予算をだれもが出来る皮むき間伐につける道は閉ざされたままです。
では、行政がどの程度の規模の森を再生しようとしているかというと、静岡県を例にとると、間伐が必要な民有人工林22万9000haの5.2%に相当する1万2000haを今後、10年をかけて再生するとしています。間伐が必要な暗い森のうち、年間0.5%の森だけが再生することになります。
10年後、残りの95%の森は、日本全体で言えば760万ヘクタールの森は、どうなっているのでしょうか。木が倒れ、土が流されれ、岩が露出するような山になってしまったら、その再生には気が遠くなるような数百年という歳月が必要になります。
降った雨は、一気に川に流れ込み、真っ茶色の濁流が恐ろしい勢いで川下へ、街へと駆け下る光景が目に浮かびます。
森を守ることは、国土を守ることだと、私達は考えています。
今なら、ここ富士山麓にも美しい渓流が残され、私達はその恵みを全身で味わうことができます。
この美しい河が、時に枯れ、時に茶色の濁流が逆巻く恐怖の河へと様変わりしていく道を
私達はただ、見ていなければならないのでしょうか。
このような状況下、私達は、誰かが予算をつけてくれるのをいつまでも待ち続けるのではなく、今、私達自身の手で予算を集め、私達自身の手で、この新しい「緑の雇用」の場を作り出していくことを決意し、「きらめ樹サポーター制度」を創設し、
間伐委託金を広く全国に募ることとなりました。
従来のプロに頼る間伐では前述のように年間0.5%しか進まない森の再生も、みんなでやれば、その全てを蘇らせることは可能です。
800万ヘクタールの間伐も国民一人あたりで換算すればそのノルマは一人80本。
皮むき間伐なら、成人男性で1日40本の間伐を行うことは充分可能です。
私達はこの間伐経費を密度管理も含めて1本300円と設定しています。
1日40本こなせば、1万2000円。きちんと生活しうる日当となります。
それでも、ヘクタール当たりの間伐経費は作業道をつけ、重機をいれて行う通常の間伐経費の約半分です。
この皮むき間伐の人件費を確保し、それを森の再生を願う人々の仕事とするために、直接、作業に関われない方にお願いします。
きらめ樹活動(皮むき間伐)を遠くから支援する「きらめ樹サポーター」として一口 皮むき間伐10本分、3,000円を「きらめ樹基金」にお預けください。
これを原資に、私達はこの「緑の雇用」を求める「きらめ樹隊(きらめきたい)」を募り、そして間伐を推進します。
お振り込みは下記のゆうちょ銀行口座宛にお願い致します。
■ゆうちょ銀行からのお振り込み
| 口座種別 | 普通預金 |
| 記号 | 12330 |
| 番号 | 24281081 |
| 口座名義 | トクヒ)モリノヨミガエリ |
■他の金融機関からのお振り込み
| 店名 | 二三八(ニイサンハチ) |
| 口座種別 | 普通預金 |
| 口座番号 | 2428108 |
| 口座名義 | トクヒ)モリノヨミガエリ |
お振込み後に郵便または、eメール氏名住所電話番号、メールアドレス、お振込み日、お振込み金額をお知らせ下さい。
また、この皮むき間伐を行う林地はほとんどが一般の森林所有者の方と管理契約を結んだ林地であり、いわば「人様の土地」となります。これを仕事としたい方は、森林所有者にとっても最善の森の管理を実践していくために、事前に「きらめ樹体験講習」(2日間)を受講していただくことをご承知ください。
以上、多くの方々のご協力を賜りたく、心よりお願い申し上げます。
また、この制度の情報発信につきましてもお力添えをいただきますようお願いいたします。
2009年4月3日
NPO法人 森の蘇り
理事長 大西 義治