2011-05-11 この国で恵まれてるとロクなことにならない 
先日、人事コンサルタントの城繁幸さんと対談し、その掲載が始まりました。
(全7回掲載の予定らしいです。)
城さんと話していて感じたのは「お互い、恵まれてなくてよかったですね」ということ。
城さんは、日本人の男性で東大生だったけど、就職したのが1997年で氷河期の真ん中。日本を代表するハイテクメーカーはコストカットのための成果主義導入に絶賛邁進中で、人事部に配属された城さんには早くから「なんなの、コレ?」な状況が見えてしまったのだと思います。
だから、そこから途中下車することに躊躇はなかったと思うし、実際その一流大手メーカーの管理職になっている自分より、現在のキャリアのほうが余程よかったと思われていることでしょう。
一方のちきりんはバブル期に向かう日本においての就職。だけれども女性だったため、超売り手市場の恩恵を全く受けず差別されまくり。ようやくもぐりこんだ企業で見えたのは「こんなとこでいくら頑張っても自分(女性)にはチャンスはない」という現実。
だから、そこから途中下車することに躊躇はなかったし、実際その大手企業の管理職になっている自分より、現在のキャリアのほうが余程よかったと思っています。
というわけで、ふたりとも「恵まれてなくてラッキー!」という、まさに「よかった確認」な状況なわけです。
もし万が一、恵まれていて、
・日本人で
・男性で
・バブル期のタイミングで就職で
・東大生だったら・・・
今頃、霞ヶ関で民主党のあほちんに振り回されて、くだらない仕事のために徹夜してたり、20年以上、休みもとらず家族との時間も犠牲にして奉公した銀行で、あからさまに肩をたたかれたのに出向先もなくてどないすんねん状態だったり、メーカー勤務で35年ローンに縛られ月のお小遣いが3万円です、みたいな生活だったかもしれません。
あー、よかった、恵まれてなくて!
っていえる国ってどうなのよ?
そんじゃーね!
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城さんの著作。対談の前に下記を含め城さんの本を全部読んだので、ちょっとだけ日本的雇用について詳しくなりました。
若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (光文社新書)
- 作者: 城繁幸
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- 作者: 城繁幸
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