デイリースポーツオンラインDaily Sports Online

　韓国の人気ダンス＆ボーカルグループＢＩＧＢＡＮＧが１１日、大阪市の大阪城ホールで３都市８公演に及ぶ全国ツアーの大阪公演を行った。本国では福島第一原発事故による放射能汚染を心配するファンが「日本に行かないで」という抗議の署名運動が起こる中、敢然と実施。ライブ前の会見で「日本は安全です」と、韓国ファンに訪日を呼びかけ、日本のファンにははじけるステージで希望と勇気のメッセージを送った。

　　◇　　◇

　ステージでの躍動に２つの意味を込めた。震災で傷ついた日本ファンには希望と勇気を、放射能汚染を恐れ、日本への旅行者数が半減した韓国ファンには「僕たちがいるんだから、日本は安全と感じて」というメッセージを。

　昨年２月以来、１年３カ月ぶりの全国ツアーは、Ｖ．Ｉ（２０）の「元気でっかぁ！まいど、おおきに〜」と関西弁でスタート。この日発売し、オリコンデイリーチャートで１位発進した２枚目のアルバム「ＢＩＧＢＡＮＧ２」収録の「ＴＯＮＩＧＨＴ」やヒット曲「ガラガラＧＯ！！」など２４曲で、ファン９０００人を魅了した。

　ツアー開催には紆余（うよ）曲折があった。東日本大震災による福島第１原発事故が起きて以降、事故を伝える韓国メディアに接した韓国人ファンが「日本に行かないで！」と抗議活動を展開。７５００人分の署名が所属事務所などに寄せられた。開催は一時、危ぶまれたがメンバーは「また帰ってくるといった（日本の）ファンとの約束を守りたい」と主張。ツアータイトルを「Ｌｏｖｅ＆Ｐａｉｎ（愛と痛み）」から「Ｌｏｖｅ＆Ｈｏｐｅ（愛と希望）」に変え敢行した。

　さらには、将来的な東北地方でのライブの意向も示した。Ｇ‐ＤＲＡＧＯＮ（２２）は「被災地の方からも手紙をもらった。時間とチャンスがあれば、行く準備と覚悟はできている」とファンとの“約束”を守る決意を語った。