今回は、さいわい地震と同時に運転が停止されたが、関係者がもっとも心配するのは浜岡原発だろう。なにしろ、こっちはM8以上の大地震が30年以内に80%以上の確率で起こるとされる東海地震の震源の真上に建っているのだから。現地のブログによれば、柏崎で観測された680ガルという加速度は、浜岡の設計値も上回るという。
本当かどうか知らないが、2年前には浜岡2号機の設計を担当した東芝の子会社の技術者から、東海地震が起きると「浜岡原発は制御不能になる」というという内部告発が行なわれた。彼によれば、
- 浜岡2号炉の耐震計算結果は地震に耐えられなかった
- 直下型地震が起こると核燃料の制御ができなくなる可能性がある
これに対して、中部電力は「安全性に問題はない」と反論したが、告発者が匿名であるため、これ以上くわしい議論は行なわれなかったようだ。炉心溶融が起こって首都圏のほうに風が吹いた場合は、数百万人の死者が出るとも予想されている浜岡原発が「姉歯状態」だとすれば大変なことだが・・・
追記(2011/5/8):この2号機は廃炉になることが決まった。「数百万人の死者」というのは大げさだが、「数百万人が避難」する事故になる可能性はある。
コメント一覧
他人事でもない
当地は日本でも有数の原発銀座です。毎日のように「CMで安全ですを強調しております」が、直下型地震などの想定はしていないようです。このことについて行政もさしたるコメントはしておりません。一応まだ事故以後再開はしておりせんが、地震のほかの脅威もたくさんあるようなんですが・・・。
「放射能漏れはありましたが安全です」ってチェルノブイリを思い出し、他人事ではないと。。。
建築物の耐震性の問題は複雑です。
1仕様書どおりゼネコンが作ってない場合
2ゼネコン、発注者も耐震性をシカトしている場合
3問題なしの場合
1の場合、電力会社は安全ですと判断するかもしれません。阪神淡路の際、1のケースでビルが倒壊し、
後日、損害賠償に応じたという例がありました。
50件
>柏崎原発で50件もの放射能もれが起きたことだ。
50件起こったのは放射能漏れではなくトラブルのことでは?
原発を擁護するつもりはないのですが。
「50件もの放射能もれ」はあきらかに事実の誇張じゃないでしょうか。
読売の記事を元にしたものだと思いますが、50件の「トラブル」がすべて「放射能もれ」ではないでしょう。
参考 : http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070717it13.htm
中部電力の反論は反論というよりも追認のように見えて仕方ないのですが。
・告発者が関わっていないとする「強度試験」や共振対策の「詳細設計」の中身は未公表
・「国による安全審査でも確認」として責任回避の伏線
・「6cm」「17cm」というような具体的数値を挙げているものの、それで大丈夫であるとする根拠が不明。実際、「影響を受けにくい」という表現で含みを持たせている
なんか、本当にやばいかもしれませんね。
全国の原発の耐震性は?
今回のクラスの地震は日本全国何処でも起きるものです。
全国の原発の耐震性を公表してもらいたいですね。
今回の680ガルですが、震度7に相当する加速度にも対応できるようでないのなら補強するようにしてもらいたいですね。
訂正
「50件の放射能もれ」は間違いでした。本文を訂正しました。
原発近くの直下型地震が続いていますね。
2回ともラッキーだったのかもしれません。
社会保険庁と同様、原発の制御ソフトも想定外のことが起きると機能しなくなるかもしれません。
想定外のこととは、50件のトラブルが制御システムに誤まったシグナルを出す結果起きるのかもしれません。
直下に断層
柏崎は中越地震でも被害を受け、踏んだり蹴ったりですね。しかも今回の震源は世界最大を誇る原子力発電所の目と鼻の先でしたから、本当に肝を冷やしました。万一炉心に何かが起これば、あの近辺一帯は人の住めない場所になります。とりあえず稼働中の炉は全て正常に停止し、炉心、一時冷却水系、タービンというBWRの中で最もダーティな部分は損傷していないようでほっとしました。
私が不気味に感じるのは、7号機主排気筒から放射性物質が検出されたことです。7号機のどこかにまだ確認されていない破損があり、そこから放射性物質が漏れたことを示しています。消火用配管も1号機を中心に破損し、構内の道路が寸断されていますから、もっと大規模な火災が発生したら対処できなかったかもしれません(http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu07_j/images/070717a.pdf)。
なぜか関連して報道されませんが、この発電所は、先の中越地震でもタービンが破損して停止しました。その際の震度は5弱(刈羽)、加速度は114gal以上(柏崎)でした(http://cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=74)
それにしても、設計時想定していた地震の強さが 273 gal とは。加速度の方向や変化の周期・時間もありますから単純には言えませんが、この発電所は最初から関東大震災(約 330 gal)クラスの地震には耐えられないかもしれないとされていたんですね。こんなに耐震基準が甘かったとは… これが最も恐ろしかった点です。町長の決断で原子力発電所の建設計画を頓挫させた旧巻町は今思うと良い選択をしました。
だいたい、原発の直下に断層があるとは。
http://www.excite.co.jp/News/society/20070718122607/Kyodo_OT_CO2007071801000265.html
浜岡原発
http://genpatsu_shinsai.at.infoseek.co.jp/hirai/index.html
http://genpatsu_shinsai.at.infoseek.co.jp/hirai2/index.html
上のサイトはなかなかためになります。配管の技術者が原発について語っているものです。
浜岡原発
20年ほど前、浜岡原発に携わったという人から、「通産省の役人の指導通りに作っていたら、まともな原発ができないから現場レベルで仕様を変えて造っている。役人なんて何も知らないのから検査に来ても理解できないからそれでも通る」と聞いたことがある。
原発に限らないのかもしれないが、役人と現場技術者とのコミュニケーションがうまくいかず、事故でないような事故が事故扱いされたり、正常な設計のはずが実は危ない状態だとかチグハグなことが相当あると思う。
原発に早いとこ見切りを付けた・・・
大前研一氏は慧眼だった。
優秀な原発研究者だった大前氏は日本企業に就職してから原発の将来性の無さに早くも気付いて
きっぱりと原発に見切りを付け、畑違いのビジネス分野に転籍した。
それが出来なかった多くの原発関係者を養う為
未だに国の原子力政策が転換出来ずにいる。
全く関係のないコメントで大変恐縮ではありますが、ざっと(あまり時間がないもので本当に恐縮です。申し訳ありません)過去アーカイブを参照させて頂いたところ深く関連する様なエントリーは見あたりませんでしたのでこちらに書かせて頂きます非礼をまずはお詫び申し上げます。
http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/fccad721dcd5c693e5e6c1feedd84c31
http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/2f2bff44da28322bf8dc3e923bf2f8a1
ネットーサーフィン中に偶然見つけた記事なのですが、池田先生はいかがお考えになりますか?
個人的には偏に類型化されてしまうようなイデオロギーに囚われることに対しては抵抗感があり、そこで如何に自分の考えを深め、在り方の表明をしていくかということに難しさを感じたりもするのですが、しかし、なんにつけ、参加意識を持とうとすることの意義は大切ではないかという思いもあり、結局の自分は自己実現欲求と参加意識の間である種の葛藤を抱えながら過ごす毎日という気がします。
閑話休題。
共謀罪や教育基本法の改正など、あまりマジョリティで話題にならないうちに何か不穏というか不透明な法整備がすすでいる様にも思えると言いますか、尤も、結局は今現在に至る過去の積み重ねや現実に即したバランスの上で物事は進む様に思いますし、その辺の意味で日常の自分と例えば政治なりとの間にどういう距離をおけばいいのかは難しさも感じるわけですが、その上でやはり何か今の政府には不穏な空気を感じてしまうと言いますか。
そこで池田先生のご意見もお伺いつつ、自分なりの考えも深めてみたいと思い、大変不適切な書き込みでありますことは重ね重ねお詫び申し上げつつも、書き込ませて頂きます次第です。
よしなにお取りはからい頂けますと幸いな次第です。
「放射線」と「放射能」は正しく使うべきだと思います。重箱の隅をつついているわけではなく大事なことです。『”放射能”は怖いのか』佐藤満彦の受け売りですけど・・・
前のコメントに挙げられている「原発がどんなものか知ってほしい」については、次のような反論もあります。
併せてお読み頂ければと。
Re:原発がどんなものか知ってほしい
http://user33.at.infoseek.co.jp/
問題文章「原発がどんなものか知ってほしい」について
http://www2s.biglobe.ne.jp/~asashi/genpa/
設計値を超える加速度が加わったのですから、不具合が発生するのはある意味当然です。
使用停止命令が出ているようですが、皆さんこれをどのようにとらえているんですかね。
1.元のレベルでの安全性が確認されるまで停止
2.再び今回のような地震が起こっても大丈夫になるまで停止
常識的に考えれば1なんですが、2と思っている人が多そうです。もし2が必要なら、全国の原子炉を直ちに停止する必要があると思うのですが、どうなんでしょうね。
もちろん、今回のデータを元にして耐震補強を急ぐ必要があるのには変わりは無いですが。
姉歯事件のとき、マスコミの耐震強度の数値ばかりにこだわっての馬鹿騒ぎに辟易して「地盤に関する強度を含めて論議しないと意味はない」とどこかで話したのだが、いつも抜けているのがこうした包括的な議論だ。住宅のCMでいくら耐震試験の映像を流したとしても地盤が崩れたらなんの保障にもならない。原発は海岸沿いに建設することがほとんどのため地盤に関する調査は特段の注意を要すると思われる。東電の発表によると構内で液状化現象が見られたとの記述もある。資料によるとかなりの損傷具合と言わざるを得ない。
http://www.tepco.co.jp/cc/press/07071804-j.html
なにも起こらないうちは、「安全に問題はない」と言っていられるけど、実際に今回の柏崎原発の様に、想定外のことが起きたらどう釈明するんだろうか?
私は、特に原発反対派ではないので、やめろ、とは思わないが、安全第一の設計をしてもし過ぎる事の無い、対象物だと思うのだが。
電力会社の資金力って、実際のところどうなんでしょ?
技術の陥穽
米国発の原発技術を、世界でもっとも大規模に導入したのが世界一の地震大国日本です。電力会社は、それなりに安全対策を(米国より)強化していることは認めますが、海外では地震大国に原発が設置されていること自体を問題視する声が多いのも事実です。IAEAも気にしてます。ロシアが大きく伝えていることには苦笑させられますが。
巨大技術は、その国の環境、風土、文化という外部条件によって足元をすくわれることがあります。根本的に検討が必要じゃあないでしょうか。私は、原発反対論者ではないですが、技術をもっと広い視野で見ることが常に必要かと思います。
柏崎原発は市長命令によって停止させたと聞きましたが、浜岡原発がある自治体の知事や市長は何も対処しないのでしょうか?
私の家は神戸で、海峡を挟んで震源地の真向かいに会った。私の家は無事だったが、あの日から数年ほどは公私共に最悪だった。
神戸の古い耐震基準で作られた市庁舎の崩壊初め多くの建物が損壊し、後に耐震基準が甘かった事が判明し、後に多くの教訓を残した。
直下型地震を受けた原発として浜岡原発は初めてではないか。安全基準が甘かったように言われるが、原発の基本的な部分に被害が無いようなら上出来ではないか。50箇所程度の小被害で済んだ事を教訓にとして他の原発の安全を向上させなければならない。直下型地震を受けた原発と言う経験は安全管理上の財産と思う。
経済学者の人は原発のトータルのコストについて何か言うべきではないですか?
核廃棄物の処理コスト、使用済み燃料の管理コスト(何百年単位かかる)、安全対策のコスト、原発労働者の被爆とそれによる健康被害のコスト、事故があった時の被害、その補償のコスト、等々。どう考えても他の発電所より桁違いの高コストでしょう。それが巧妙に隠蔽されている。安全性の問題ももちろんですが経済的にも非常に無駄で割高であるという認識を世間に広めて貰いたい。
私はかつて原発関連の宣伝誌の製作に関わったことがありますが、そこでのコスト意識の低さに驚いたことがあります。とにかく無駄な金が使われていました。(そのおかげで多少ギャラは良かったですが)
災害対策って
災害対策という面から見るなら、耐震設計だけどうこう言っても無意味ですよね。
北朝鮮からミサイルぶち込まれても大丈夫なくらいの設計をしないと。
そういうふうに考えると、日本全国危険地帯だらけだなあ。
国家プロジェクトの宿命
どんなに問題が明らかになろうと、どんなに対応が遅れようと、東電を市場から撤退させることが出来ないのが本質的な問題です。
活断層の調査、地盤の調査、原発設計、施工、メンテナンス…これらを役人が正しくコントロールできるはずがありません。彼らに出来るのは提出書類の体裁をチェックすることだけです。
すると当然、そこに関わる業者は実際の安全や効率よりも、書類の体裁と役人の心象が最重要事項となります。これでは問題が起きないはずがありません。
私は原発反対派でも推進派でもありませんが、市場に任せない限りは、色んな意味で好ましい発電方法なのか否か一向に判りません。
まあ、自然災害やテロといったリスクを考えると、発電所を分散する(自家発電を増やす)方向に進むべきなのは間違いないと思いますが。
ただその場合も、燃料電池開発などに国が補助金を出すのではなく、参入障壁を撤廃しベンチャー企業への投資をしやすくする環境を整えるべきでしょう。
核の時限爆弾!
1、巨大地震が近い将来必ず起きると言われている。
2、北朝鮮のミサイルが飛んで来るかもしれない。
3、テロリストが攻撃して来るかもしれない。
いずれも取り返しの付かない壊滅的打撃を受けて日本はおろか近隣にまで被害が及ぶ。
そんな核の時限爆弾を全国に万遍無く配置した政治家、官僚って何考えてんだろ???
その災いは自分やその家族、親類、友人知人にも・・・
何と言っても子孫に対して申し訳ないという気持ちはないのかね?
ほんと想像力の欠如した愚か者達よ!
原発の停止の意味
原発は運転を停止したからといって、放射能漏れの脅威が無くなる訳ではないですよね。それでも、運転を継続するよりはマシでしょうが、どれほどの意味があるのでしょうか。
いったん完成していしまったものは、もうどうしょうもないのでは?
それと、それなりに頑丈な作りでしょうから今から耐震補強をします...なんて事もできるのでしょうか?
消防車
momoさん、上出来っていいますけれど、原発の基本的な部分に何かあったら、それだけであの辺り一帯死の世界ですよ。工事が(思ったより?)手抜きでなくて良かった、設計段階で安全係数を大きく取っておいて良かったと、僥倖を噛み締めるべきでは。
今度発電所内に消防車を導入するそうですが、地震の影響で構内の道路が寸断されたことが判っています。キャタピラか何かを履いて、液状化でぼろぼろになった路面でも走れる消防車があるのでしょうか。それともポンプ能力だけを期待しているのかな。折角なら、所内に緊急連絡用の小型オフロードバイクなんかを配備してもいいかもしれません。
地震に限らず災害の専門家なら、想定外の事象が起きることになんの驚きもありません。
大気や地殻の動きのような複雑系は、解析的に扱える原子物理などと根本的に異なるのです。
浜岡の建設時、このような観点から地震学の権威とされる方があの地への建設に大反対したにも関わらず、原子力学会と通産省は聞く耳を持たなかったといいます。
国民を限りない危険にさらしながら、海外の受注獲得に盛り上がっている参官学の原子力関係者たち。本気で足元のリスクに向き合うべきです。
>それなりに頑丈な作りでしょうから今から耐震補強をします...なんて事もできるのでしょうか?
建家はともかく、配管の耐震補強には限界があるのでは。
とりあえず、運転の停止ができれば、高レベルの放射性物質の放出は最低限に抑えられるのでは。
低レベルのものは、あちこちから今回のように漏れるでしょうが。
伝聞ですが
9・11のとき少し話題になりましたが、飛行機で原発の側面に突っ込んでも、炉心まで到達しないとか。(上部からだと駄目らしいですが)
ま、伝聞ですし、怪しいですが。
原発についてネガティブ一色って感じですが、常温核融合やらプルサーマルの可能性は魅力的ではありませんか?
こういうものには国が税金を投入した方が・・・って思う・・・。
原発反対派さんへ
自分は今年発電所の設計・施工会社に入社した新米で原子力に配属されました。入る前までは原発のことなど殆ど知らなかったのですが、今日まで原発を含む発電技術全般を学んできました。
社会人になって原子力技術についてかじっただけの自分がいうのはおこがましいかもしれませんが、原発反対派さんは原子力技術やその政策に関してあまり知らないように思えました。
まず原発の将来性に関してですが、既に2020年までに100万kW級の原発に換算して130基の需要が見込まれており、アメリカでは16基、中国では4基がほぼ決定しています。温暖化に対する世界的な関心を受けて長らく原発開発を停止していた欧州でも見直しの動きが高まっています。(原発はCO2を出さないので)
原発に将来性がないというのは大前研一という方の(その昔の)判断で原発反対派さんの判断ではないのかもしれませんがご参考までに。
また「核の時限爆弾!」というコメントで外国の武力の脅威について触れていらっしゃいましたが、原発政策に携わった政治家・官僚はそのような脅威より政情不安定な国にエネルギー的に依存することを問題視して、政情が安定しているアメリカ・カナダ・オーストラリア等から安定して輸入できるウランをエネルギーの基軸とすることにしたのだと聞いています。現にアメリカは中東の政情不安定をうけて、2005年8月に包括エネルギー法を成立し、石油の輸入依存度を下げ原発の新設再開を強力に推進しています。その意味では愚か者というより慧眼であったと考えるべきではないでしょうか。
今日まで原発の建設を国家的に継続して行ってきたのは日本だけです。その他の国では技術の継承が途切れてしまい(フランスは別)、世界中で日本の原発技術が注目されています。(アメリカはスリーマイルの事故以降原発を建設していないので技術が完全に途切れてしまい日本の力なくしては原発は建てられない状況だそうです)
今回の地震による事故に関しては僕も正直いろんな意味で驚いており(自分は耐震グループに配属されたので)、他にもいいたいことは沢山ありますが、長い文になってしまったので失礼します。
ネット上で意見したりするのははじめてなので変な文章になってたりするかもしれませんが許してください。
池田さん、いつもブログ楽しく拝読しています。世の中には頭のいい人がいるんだなぁと関心しきりです。(自分は電気の事以外無知なので)
電力に関する問題は、電気新聞と言う業界紙を大学図書館や県立図書館等で読むのがお勧めです。
東電も2002年の大型不祥事発覚まで、原子力に関する情報が経営層にまで上がってこないで四苦八苦している有様が浮かび上がります。
人材交流を図ったり、罰則をゆるめて出来るだけ情報を報告することを美徳とする文化を気づき上げるなど、これはこれで大変なようです。
・・・これで建設にGoサインを出すのもたいがいにせえという気がしないでも。
地質の研究所にいた人間から言わせてもらえば、日本において断層の上をよけて発電所を建設することはできません。
「十分なお金を積めば、あなたがお望みの場所に断層を見つけてご覧に入れましょう」ってなもんです。(ということは断層を見つけられない=調査費をケチった、でもあったり)
なので、致命的な断層を避けつつ、一定年数内に発生すると予測される直下型に耐えられる程度の耐震構造が必要になるのでしょう。(この辺のリスク計算は地質屋には無理ですが。)
ちなみに、震度8の直撃に耐える原子力発電所は建設可能ですが、発電所の設営コストは倍近くに高騰して電力会社は建設しないことでしょうねぇ。
現時点でも日本の原発は世界的に高価(耐震構造分割高。それでも発電コストは石油火力の半分とか)なので、コスト削減を限界まで見出すでしょう。
原発を市場主義で建設することは、なかなか難しいでしょうね。アメリカですら、原発の建設計画が進まない最大要因は資金需要の手当てが付かないことにありますし。
>(知らんがな)様
>北朝鮮からミサイルぶち込まれても大丈夫なくらいの設計をしないと。
一応、現在の原子炉はアメリカで飛行中のF4ファントム戦闘機を実際にぶつけて、それでも放射線が漏れない設計を策定してそれを持ち込んでいるので、まぁ大丈夫だと思います。
個人的には共産党の不破書記長の指摘する問題が一番深刻なような。
つーか、重電工場とかでは消火設備や消火車は自前で用意するのが基本ですし。外部から人を呼ばないと消火できないってのが一番深刻。共同開発を行った時などに経営層に情報が回っていなかったんだろうな・・・。あと、IAEAの指摘事項を無視していた理由が気になります。
なぜ新潟に東京電力が?
火力発電では地球温暖化の問題、風力や太陽光発電では100万kw単位の発電所は不可能。日本の電力需要を満たすには原発がどうしても必要だ。安全については考えられる限りの厳しい設計基準や万全の点検監視を行なっているから心配いらない…。
柏崎刈羽原発の安全性について、地元にはこんなヨタ話ばかりもう40年も聞かされてきたのです。40年前に国と東京電力が「安全です」と言ってきたのがこの有様じゃないですか。
トータルコストだ?
地震よりテロが心配だ?
運転停止しても廃炉にしても危険性はある?
地元に住む者としてそんなことは分っている!
分っているけどどうにもならない。
この原発は、誰が誰のために作ったのだ?
この原発の電力を使っているのは誰なのだ?
安全性には心配無用ならなぜ柏崎に作るのですか?
東京都や神奈川県、あるいは千葉県や茨城県の海岸ではなぜ作れないのですか?
本当に安全で心配いらないのなら、東京ディズニーランド隣の埋立て地に作っても良いじゃないですか?
なぜ東京電力の営業エリアでない新潟県(新潟県は東北電力のエリアです)に作るのですか?
なぜ東北電力の料金は東京電力より高いのですか?
柏崎刈羽限原発が東北電力の原発で、東京電力は東北電力から「安全」に対するプレミアムを上乗せして、高い電力を購入しているならまだしも分ります。
東京電力の取締役は家族全員で刈羽村に住んで、子供や孫を刈羽小学校や刈羽中学校に通わせないのですか?
安全性について口先だけでなく、自分達の身体を張って示すべきではないですか?
東京電力のエリア内に住んで、安全性の犠牲になっている地元の苦悩を理解せず、口先の議論には反発を覚えます。
(刈羽小や刈羽中は原発の風下地区にあり、万一の場合放射能汚染が避けられないと予想される地区にあります)
原発の費用対効果
ええっとさん。なかなか面白い話ですね。
私は今回の火災の報道を見たときに「早く消防署呼べよ!」と思ったのですが、一応自前消防隊で消すのが建前なんですね。
でも、そうだとしたら全然その能力が無いって事ですよね。「黒煙があがるのをみて、爆発しそうなので遠巻きにして見ていた」と言うじゃないですか。
まあ一度、IAEAに核査察してもらった方が良いかもしれませんね。(封印する見返りに誰か原油を支援してくれないかな?)
いずれにしろ、やはり原発のコストを一度シビアに試算して、包み隠さず公にすべきだと思います。
○充分機能する自前消火隊の整備・運営のコスト
○地質屋さんに充分お金を積んで活断層を調べてもらう。又は端から震度8に耐えられる発電所を建設するコスト。
○対テロリスト用警備のコスト
○廃棄物を安全に処理するためのコスト
○全リスクを踏まえた地元への保証金
等々・・・何だか気の遠くなる話に見えますが、そうやって試算した結果、稼動後何年で建設費を回収できるのか、いつから黒字化するのかという話です。
その結果、悪くない話だが民間がやるには投資額が巨大すぎるから国がやる、と言うならOKですが、どうやら赤字を垂れ流すだけ、という事なら止めるべきでしょう。
核廃棄物は何処へ行く?
もう何十年も稼動させてるのに未だに廃棄物処理方法を解決出来ない。
何万年も放射能が消えない危険極まりない廃棄物を取り合えず地下にどんどん埋めていって
後は子孫たちが良い方法を考えてくれるだろう。
なんて無責任この上ない発想しか出来ない原子力技術者たちの能力では
いつまで経っても安全な核管理なんて出来やしない。
賢明な技術者ならとっくに未完の技術として見切りを付けているだろう。
ついでに新米原発屋さんへ
>自分は今年発電所の設計・施工会社に入社した新米で原子力に配属されました。入る前までは原発のことなど殆ど知らなかったのですが、今日まで原発を含む発電技術全般を学んできました。
失礼ながらこのキャリアでは原発の是非を論じるにはちと知識(視野の広い)が不足しているようですね。
なぜ世界が新規の原発建設を止めていたのか?
なぜ日本だけ廃棄物の廃棄場所、方法も見つからない未完成技術の原発建設に拘って来たのか?
なぜ専門家の大前氏
(東京工業大学大学院原子核工学科にて修士号取得。
米国マサチューセッツ工科大学大学院原子力工学科で博士号取得。
日立製作所にて高速増殖炉の設計技師として2年間勤務。)
が原子力技術を見限ったのか?
この辺を少し考えていただきたいですね。
原子力もややこしい
>江戸川アダモ様
>まあ一度、IAEAに核査察してもらった方が良いかもしれませんね。(封印する見返りに誰か原油を支援してくれないかな?)
・・・いや、2005年にIAEAに査察を受けています。(日本の原発は原則5年から10年に一度IAEAの査察を受け入れています。)
で、前回の査察時に消火設備の不備を指摘されていたり。それの改善が出来なかった理由が謎。
>地質屋さんに充分お金を積んで活断層を調べてもらう。
本日の日本経済新聞の朝刊に目安となる金額が掲載されていますね。海底断層まで含めたら一箇所20億円ほどでしょうか。
・・・候補地を10箇所設定したら、事前調査だけで200億円。日本では地質屋の数は減る一方ですので、順番待ちも考慮しないと。現状の体制だと調査に5年ですかねぇ。
>端から震度8に耐えられる発電所を建設するコスト。
これは全面的に賛成。一度計算するべきなんですよね。で、そのコストを元にどのような選択肢が一番良いかを財界担当も交えて公的に議論して選ぶ。
>○廃棄物を安全に処理するためのコスト
経済産業省が計算して公開しています。(将来設備建築時に支払う金額の積み立てに対して税金を免除する必要があるからです。)これを叩き台にしないといけないでしょうね。
http://www.atom.meti.go.jp/
ただし、個々に行くのも一苦労。個々から探すのもまた一苦労。
>原発反対派様
>なぜ日本だけ廃棄物の廃棄場所、方法も見つからない未完成技術の原発建設に拘って来たのか?
日本だけじゃなく、フランスも相当こだわっております。国内に80年代から90年代も新設しておりますし。なおかつ、それをドイツやイタリア(ここはスイス経由でエネルギーロンダリングしておりますが。揚水発電は大抵エネルギーロンダリングに使われるようです。)といった原発反対国に電気を売却しております。
ただ、それで農作物に風評被害が出ていないのは不思議。
原発を一定量確保するのはエネルギーリスク分散の要素が大きいでしょう。なので、アメリカも既存原発は維持し続けたのでは?
>東京電力の取締役は家族全員で刈羽村に住んで、子供や孫を刈羽小学校や刈羽中学校に通わせないのですか?
確かに。中部電力はいつぞやの自己に対する改善案として原発横に原子力本部を作り、原子力関係の取締役は全員そこに引っ越しましたので本社機能の一部を移すことは有益だと考えられます。ただ、単身赴任はどうしようもないでしょう。交通の便が悪いし。
原発の職員が単身赴任を選ぶたがる一番の要因は「交通の便が悪い」なんですよねぇ(社内アンケートであったはず。問い合わせてみましょう)、とほほ。
原発となりに空港を作るのは有力な解決手段ですが、飛ばす先の羽田に枠の空きがねぇ・・・。
本社移すのは政府の許認可の関係上不可能でしょう。(何処の地方電力会社も社員の2割を東京に貼り付けている状況下で、首都圏に電力を供給している会社が本部を東京以外に移すことはシンボル的な要素以外はデメリットの塊。)
>東京ディズニーランド隣の埋立て地に作っても良いじゃないですか?
単純に建設コストのせいでしょう。私自身は地価が安いのであれば、東京湾沿岸に原発を作るのは賛成です。需要地に近い方が、電気ロスも少ないですし。
ただ、いかんせん地価が高くて採算が取れないため、地価が安い場所に作るのはやむをえないと考えます。
(内陸に作ると冷却水の確保で水不足の引き金に・・・)
原発は本当に難しい
ええっと様
>日本の原発は原則5年から10年に一度IAEAの査察を受け入れています
そうだったのですか。恥ずかしながら、IAEAって何か問題があった時だけ登場するのかと思っていました。
そうこう言ってる間に、今回の事故をうけてIAEAが調査に来る事になりましたね。そうすると「前回、消火設備の不備を指摘したのに、直って無いじゃん!」というお咎めは必至という事ですか。
地質調査一箇所で20億円か…一発で好物件探し当てたら20億円で済むかも知れませんが、10箇所調べてもどれもイマイチだったら…泣きますね。
となるとやはり「震度8でもOK、活断層でも何でも来い!」ってな原発を作った方が安上がりな可能性もありますね。
廃棄物処理費用に関して、貼っていただいたリンク先に何故かアクセスできません…
まあこうして見ていくと、原発って建設コストも膨大だけど、それを見積もるコストもまた膨大なんですね。
そして、前提となるリスク見積もりに関しては色々な見方が出来るので「それじゃ危険だ」「いや大丈夫だ」みたいな論争になるんでしょうね。
故に(ご指摘にもありますが)どの国においても原発推進は政治マターです。例の地球温暖化問題もまず原発推進派が取り上げたそうですし。
そこで、こうしたいつ終わるとも知れない核論争を尻目に、誰かがもっとお手軽なエネルギーを発見してくれないかなと思うのです。
例えば、日本の領海内でも探せば天然ガスとか出てくるんじゃないかとか、地の利を生かして地熱発電やら潮力発電やら…
単身赴任は問題ではない
>原発の職員が単身赴任を選ぶたがる一番の要因は「交通の便が悪い」なんですよねぇ(社内アンケートであったはず。問い合わせてみましょう)
単身赴任であるか、それとも家族を連れての赴任であるかは問題の本質ではないのです。東電の社員寮(一見は普通のマンション)は何カ所かあります。その寮が全て原発の東側となる刈羽村にはなく、南西側となる柏崎市の市街地にあります。
原発に重大事故が生じて放射性物質が上空に飛散した場合、偏西風に乗って東側に拡散します。原発の東側約1㎞は刈羽小学校や刈羽村役場のある地区です。
また柏崎など新潟県は、11月~4月頃までは冬の季節風が強く吹きます。この季節風は西北西からの風で、風下は東南東になります。夏場は季節風こそ吹きませんが、日中は「海風」が吹きます。この海風は柏崎海岸ではほぼ北西の風になりますので、風下は東南になります。
加えて日本海の海流は南西から北東方向に流れていますので、今回のように放射性物質が海に漏出した場合、原発を挟んで西側になる柏崎市街地の方ではなく、北東側の刈羽村の海岸の方向に拡散します。
すなわち東電の社員寮は、万が一の場合にも比較的安全度が高い原発より西側にあり、危険度の高い東側の刈羽村の中心部にはありません。自らは少しでも安全性の高い場所に身を置いて、地元には「安全です」「万全の対策です」とだけ喋る東電の原発関係者の姿を見続けていると、我々地元の人間には原発関係者が言う「安全」という言葉を信用できなくなっています。
原発のゲート(正門)からの距離は、刈羽小学校や刈羽村役場のある地区は約1~2㎞であり、現在東電の寮のある柏崎市街中心部より7~8㎞は近く、通勤(車で)に要する時間は往復で3~40分短縮できます。また東京からの高速道路も西山インターがすぐ近くにあり、この刈羽村中心部はなかなか便利な場所です。もしこの地区に東電の寮があれば、今回の地震で原発従業員の非常呼集はもっとスムーズであったと思います。
非常事態に際して緊急に対応すべき技術者は、本当は原発に自らの脚で走って駆け付けられるほどの距離に住むべきではないですか? 普段でも車で20分以上掛かる柏崎市街地に技術者を住まわせておいて「地震による通信や道路の被害もあり、地震発生後の1~2時間は当直員のみで対応せざるを得なかった…云々」これが30年前から東電が言い続けていた「万全の危機管理体制」です。
確かに地方は東京に比べればブランドショップもありませんし、競争率ン十倍のお受験小学校もありません。ですが普通の暮らしには充分なインフラが整っています。
ですが、(繰り返しますが)東電の皆さんは原発の東側~東南側のエリアには住もうとしません。東電の広報施設などもこのエリアにはありません。原発事故での被害予測地図の真っ赤に塗られたエリアには原発関係者は住もうとしません。
私たち地元はこうした東電の隠れた「本音」と、国の原子力政策の「東京が地方より重要である」というゴマカシ理論を、30年以上も自分の目で見続け、自らの耳で聴き続けてきたのです。
原発はねぇ、手抜きもあるよなぁ。
>地元の人間様
>東電の社員寮(一見は普通のマンション)は何カ所かあります。その寮が全て原発の東側となる刈羽村にはなく、南西側となる柏崎市の市街地にあります。
・・・市街地の方に住みたがるってのが社内の人間の要望としてあるのに、わざわざ郡部に住宅を用意する意味がありません。
個人的には、単身赴任用の土地を刈羽郡が提供して、それを拒否しているなら、間違いなくその主張は当然です。
ただでさえ、原発勤務者にノイローゼが多いのでできる限り繁華街に社宅を移そうという噂もあるわけで。
「原発銀座」では、このような話はなかったはずですが・・・。
実を言うと、今回の原発での問題はIAEAで指摘された消防体制の不備と地質調査の不備(というか手抜き)です。
http://d.hatena.ne.jp/j0hn/20070721/1185022046
>原発の下に活断層があると指摘したらヤクザに「殺すぞ」と脅された
これは、あくまでも噂にしか過ぎないけど、結構地質屋の間では聞く話です。だから、原発の地質調査はやりたくない、と。
前回の発言で揶揄したけど、「金をつぎ込めば必ず調べた場所に断層は発見される」訳で、ある意味金をケチって断層を調査しなかったことは明確なんですよねぇ。
断層があることを前提に設計すれば良いお話なのに、それを手抜きしたんでしょうな。・・・確か、建設差し止め裁判は「ここの海底には断層がない」で却下したんだよな。・・・もう一丁裁判起こしたほうが良い気がしてきた。
>江戸川アダモ様
>恥ずかしながら、IAEAって何か問題があった時だけ登場するのかと思っていました。
そりゃもう、問題があった時の査察のみ、報道されるらしいので。(汗
>「震度8でもOK、活断層でも何でも来い!」
確かに、見てみたいかも。いくらくらいになるんだろう・・・。
IAEAの指摘は全電力会社が対応していなかったらしいので、そりゃもうきっちり雷が落ちるでしょう。
・・・二酸化炭素削減問題は、地質屋の貢献(というか悪意といってもいいかも)が非常に大きいので、彼らに責任の一端をとか考えたり。
5年前から10年前までの「地熱」という学術誌にヒントあり。
地元の人間様へ
東電の説明では、「絶対に安全」だったのに、嘘をついた、と地元の人間さまはおっしゃいますが、結果的には、幸いな事に、1人の怪我人も、放射能漏れもほとんどないわけで、「ものは言い様」に過ぎないかも知れませんが、東電の説明は正しかった……というか、少なくとも「嘘」ではなかったと言えるのではないでしょうか。
原発・放射線被爆に関する正しい理解が必要です
池田先生
初めてコメントいたします。
エントリとコメント欄を拝見して、原発と放射能汚染に関してかなり誤解があるように思われます。以下の知識があれば、解釈が全く異なってくると思いますので、ご参考まで。
>炉心溶融が起こって首都圏のほうに風が吹いた場合は、数百万人の死者が出るとも予想されている
■放射線被曝による被害規模について
放射線防護学の専門家による核被災地調査に基づくシミュレーション(高田純著「核爆発災害」より)では、東京都心で20キロトン(長崎型と同程度)の核爆発が生じた場合で、即死~数ヶ月以内に死亡する急性死亡は約50万人です。
また、170~500万人の負傷者(被爆者)が発生しますが、広島等の事例からは、生存者について統計的に意味のあるほどの平均寿命短縮への影響は出ていないとのことです。
■原発では核爆発が起こらない
核爆発を起こすためには濃度90%以上のウラン235またはプルトニウム239が必要であり、原発に用いられている核燃料はウラン235で濃度が5~6%程度と低いため、核爆発は起きません(=核爆発ほど強力な広域での放射線被曝は生じない)。
■チェルノブイリの事故事例について
史上最悪の原発事故であるチェルノブイリの全死者は、消防士ら31名の急性死亡および後障害での甲状腺ガンによる死亡が2002年までに15名(発症は4000名だが他は外科治療で治癒)とのことです(前出資料による)。(なぜかWHOのレポートでは急性死亡28名⇒http://www.who.int/mediacentre/factsheets/fs303/en/)
後障害を引き起こした甲状腺被爆は、周辺地域において放射性ヨウ素で汚染された牛乳を飲み続けたために若年者が被害を受けたのですが、放射性ヨウ素は半減期が20.8時間~8.06日と短く、1ヶ月もすれば放射線の影響はなくなりますので、対応が適切であれば防げたものです。
■原発タイプの違いについて
チェルノブイリなど旧ソ連型の原発は黒鉛炉であり、炉心溶融に伴って炉心の周りにある可燃性の黒鉛が燃えて激しい火災となり、水蒸気爆発を起こして放射性物質の拡散に繋がったとのこと。日本の原発は軽水炉であり、炉心の周りに黒鉛のような燃えやすいものがないため、チェルノブイリのような事故にはならないようです。
■放射線量の人体影響について
自然状態でも人間は放射線を浴びており、ラドン温泉などのように微量の放射線は健康に良い影響を与えることさえあります。一方、健康被害を生じるのは、短期間に多くの線量を受けたときであり、安全か危険かの判断は線量の評価が重要です。
※線量評価基準 ⇒http://www15.ocn.ne.jp/~jungata/RadRisk.html
なお、柏崎原発が周辺に与えた線量はレベルFであり、リスクが無視できる量です。
※7月17日時点の予測線量⇒http://www15.ocn.ne.jp/~jungata/Doselevel24JP0.html
■危険な放射能汚染がずっと続く?
多量の放射線を発生する物質は半減期が短いので、短期間で影響がなくなります。逆に、長期間放射線を出し続ける物質(プルトニウムなど)は半減期が長く、あまり放射線を出さないので多量に存在しなければ危険度が低いということになります。
発表された情報を真に受けられても・・・
海驢さんへ
>東京都心で20キロトン(長崎型と同程度)の核爆発が生じた場合で、即死~数ヶ月以内に死亡する急性死亡は約50万人です。
また、170~500万人の負傷者(被爆者)が発生しますが、広島等の事例からは、生存者について統計的に意味のあるほどの平均寿命短縮への影響は出ていないとのことです。
これなら安心できるとでも言うのですか?
>原発に用いられている核燃料はウラン235で濃度が5~6%程度と低いため、核爆発は起きません(=核爆発ほど強力な広域での放射線被曝は生じない)。
爆発が起こるかどうか、また広域だろうがなかろうが、そんな程度の問題じゃないでしょ。
>史上最悪の原発事故であるチェルノブイリの全死者は、消防士ら31名の急性死亡および後障害での甲状腺ガンによる死亡が2002年までに15名(発症は4000名だが他は外科治療で治癒)とのことです(前出資料による)。
これが真実であるとあなたはどうやって証明出来るのですか?
>日本の原発は軽水炉であり、炉心の周りに黒鉛のような燃えやすいものがないため、チェルノブイリのような事故にはならないようです。
だから安全だとでも言うのですか?
>自然状態でも人間は放射線を浴びており、ラドン温泉などのように微量の放射線は健康に良い影響を与えることさえあります。一方、健康被害を生じるのは、短期間に多くの線量を受けたときであり、安全か危険かの判断は線量の評価が重要です。
あなたはこの説が正しいとどういう証拠を持って言えるのですか?
>なお、柏崎原発が周辺に与えた線量はレベルFであり、リスクが無視できる量です。
この発表データが正しいとどうしてあなたは思えるのですか?
>多量の放射線を発生する物質は半減期が短いので、短期間で影響がなくなります。逆に、長期間放射線を出し続ける物質(プルトニウムなど)は半減期が長く、あまり放射線を出さないので多量に存在しなければ危険度が低いということになります。
それではなぜ原発廃棄物の処理にこれほど困っているのですか?
低レベル廃棄物でさえドラム缶詰めにして
長期間保存し、プルトニウムに至っては地中深くに厳重に密閉して何万年も保存しようとしているのですよ。
発表された情報を自分で確かめもせずただ受け売りするだけでは
その知識の浅さを露呈して恥を掻くだけです。
もっと広い視野で物事を見るようにしましょう。
「絶対安全です」なんて言葉は絶対信用できない
国が「原発は安全ですから安心してください」と言ったからって、そのまま信用できるはずがありません。
「安全というのは、どういう基準で言っているのですか?」と確認すべきでしょう。
個々のリスクを正しく評価した上で、それを受け入れるかどうかは、地元の住民の判断次第です。
いつも不思議に思うのは、地元の自治体は何故そんな不安な原発計画を受け入れてしまうのか?ということです。
まあ、原発推進派の議員や市区村長が利権がらみの業界の支援を受けていることは想像できますが、それでも大部分の一般市民が反対すれば、(ヤクザの脅しがあったにせよ)反対派が当選しそうなものですが…
もちろん「説明と現実が違っていた」という話なら、訴訟を起こして損害賠償や差し止めを請求すべきでしょう。
>ええっと様
>・・・二酸化炭素削減問題は、地質屋の貢献(というか悪意といってもいいかも)が非常に大きいので、彼らに責任の一端をとか考えたり。
これはどういう事なんでしょう?本題には関係ないですが、ちょっと気になりますね。
>5年前から10年前までの「地熱」という学術誌にヒントあり。
と言われても・・・ちなみに地熱発電とは別の話ですよね?
残余リスク
記事からずれたコメントを書き込みます。
私は制御系については知りませんが、建物の耐震という意味では、原子力安全委員会の「原子力安全基準・指針専門部会の見解」というのがあり、
「平成1 8 年5 月1 9 日原子炉施設の設計には「残余のリスク」が存在することについては、分科会における共通の理解であるとの整理がなされ、「残余のリスク」の定量的評価については、詳細設計実施後・運転開始前の適切な時期に実施することが適当であるとの議論がなされた」
という明確な表現があります。(もちろん他にもいろいろな議事録で言及あり。)
これは現行の耐震設計を決める際に公式に示されたものであり、要は想定以上の揺れがあれば壊れます、という趣旨の表現です。
安全性に制限がある(問題かどうかの価値判断はしていない)、と原子力安全委員会は従来から繰り返し発表しているわけです。(まあ、リスクというものの本質を考えれば当然なのですが。)
姉歯云々というより、残余リスクの議論をまともに報道しなかったマスコミの責任と電力会社の本質を隠した広報が断罪されるべきだと思います。
知識の浅さを露呈してます
まず、「安全」か「安心できる」かどうかについては、当方は一切コメントしていないことを確認させていただきます。コメント欄においても、ただ抽象的に「危険だ」という議論に終始しているように感じたので、そもそも原発や放射線災害についての基本的な理解に基づいてリスクを判断すべきではないですか?と申し上げた次第です。
例えば、池田先生がエントリ中で懸念されていたように、浜岡原発にメルトダウンが生じても、数百万人も死亡することはあり得ません。
それは、広島・長崎の悲劇、米ソの核実験およびチェルノブイリ原発事故などにおいて、現地での放射線量・核種の計測・調査、被災者および核実験参加者等の臨床データから実証的に確認されたことに基づきます。人類の核利用が始まってすでに60年以上経っており、十分な関連データと学問的な蓄積があるのですから、その情報を踏まえて議論してはいかがでしょうか。
さて、原発反対派さん
>爆発が起こるかどうか、また広域だろうがなかろうが、そんな程度の問題じゃないでしょ。
リスクを評価する際に、「程度」は重要ではありませんか?
たとえ微量の放射線でも許せん!とおっしゃる気持ちも判らないではないですが、そもそも太陽からも大地からも食物からも放射線を浴びているのです。これまで行われた核実験によるフォールアウトもありますし、レントゲンやCTによる医療被曝もありますが、それで具合が悪くなりますか?
これらを無視(気付かず?)して原発だけが許せないとしたら、少しばかり喜劇的ですね。
※身の回りの放射線 http://www.kankyo-hoshano.go.jp/04/04-1.html
>これが真実であるとあなたはどうやって証明出来るのですか?
ずいぶん疑念をお持ちのようですが、なぜ誤魔化す必要があるのでしょうか?
例えば、チェルノブイリなどはすでに20年前の話です。その間にソビエトは崩壊し、核実験などの秘匿情報も公開され、WHOやIAEAなどの国際機関が現地調査も行っています。今さら正しくない情報を提示する理由が思い当たりません。
※IAEA「チェルノブイリ事故から20年(日本語訳)」
http://atomica.nucpal.gr.jp/atomica/02070420_1.html
※WHO「チェルノブイリ事故による放射線影響と健康障害(日本語訳)」
http://atomica.nucpal.gr.jp/atomica/09030112_1.html
>>なお、柏崎原発が周辺に与えた線量はレベルFであり、リスクが無視できる量です。
>この発表データが正しいとどうしてあなたは思えるのですか?
文部科学省(経産省ではない)が中心となり、「住民の安全を守るため」に原発や研究施設の周辺において、放射線量を常時リアルタイムで監視しています。そのデータと不整合がないのですから疑うべき理由はありません。
※環境防災Nネット http://www.bousai.ne.jp/
※例:神奈川県 http://www.atom.pref.kanagawa.jp/index.html
>発表された情報を自分で確かめもせずただ受け売りするだけでは
>その知識の浅さを露呈して恥を掻くだけです。
>もっと広い視野で物事を見るようにしましょう。
そうおっしゃるからには、ご自身で柏崎原発周辺の放射線量を計測し、公式発表と異なる客観的なデータを提示できるということですね?もしくは、チェルノブイリ原発周辺の被害状況を調査し、WHOやIAEAの発表と異なるデータを提示できるということですね?
そうでなければ、日本語として意味が通じないですよね?
それでは、「衝撃の事実」の公表をお待ちしております。
だから知識が浅いと言っているのです!
海驢さんへ
>リスクを評価する際に、「程度」は重要ではありませんか?
急性死亡が何百万人が約50万人に変わろうと十分な悲劇であり、リスクでしょう!
>レントゲンやCTによる医療被曝もありますが、それで具合が悪くなりますか?
あなたの見識、知識の底の浅さを示している良い例ですね。
治療、検査による医療被曝がガンの原因のひとつとして問題視されていることは
政府、医学界の情報だけでは分かりませんよ。
あなたの根本的問題はお上、権威、マスコミの情報を疑いも無く信じることです。
だから視野が狭いと言ってるんです。
>なぜ誤魔化す必要があるのでしょうか?
例えば、~今さら正しくない情報を提示する理由が思い当たりません。
世界機関と言えども各国の思惑が作用して必ずしも公正な態度を取っているとは言えないことは、国連の現況を見れば分かるでしょう。
しかも事故後、期間を置いた調査にどれほどの信頼性、信憑性が有ると言えるのでしょうか。
>文部科学省(経産省ではない)が中心となり、~そのデータと不整合がないのですから疑うべき理由はありません。
「お上の言うことは間違い無い」ですか。
あなた、まだ人生経験が浅いので世の中を知りませんね。
>そうおっしゃるからには、~を提示できるということですね?
わたしが言いたいことはお上、マスコミ、御用学者たちの言うことを信じて丸呑みするなということ。
まずは疑ってかかれってこと。
柏崎原発については発表がどんどん変わって被害規模が大きくなって行くのを見れば、到底信用できないってこと。
WHOやIAEAの発表については実際の被害規模からしてその数字があまりに少ないのでこちらも信用できないってこと。
その他の機関、個人は調査出来る立場にないのでデータを出せないことぐらいご承知でしょ。
もっと物事は表ばかり見ないで裏からも見なければ本質は分かりません。
下手な公報だよねぇ
>江戸川アダモ様
詳細は、「地熱」という学会誌のコラムを実際に見ていただくとして。
ヒント:原案では日本は二酸化炭素を削減するどころか、むしろ削減量を他国に販売できるレベルであった。
ヒント2:温泉に入ると家でお湯を沸かさなくてすむ分消費電力の削減になり、その分二酸化炭素排出量を削減できる。
ヒント3:温泉は地質屋の専門分野。
こんな話があったということで1つ。学術的な興味を最優先するか、国としての利益を最優先するか、難しいところです。
電力会社の広報は・・・、現状日本が「環境リスク論」という概念が全く存在しないところの問題が大きいです。
これは同時に複数の問題の「解決優先順位」を決定する方法が存在しないと言う意味でもありますが。
http://www.asahi.com/national/update/0722/TKY200707210365.html
>IAEAの柏崎刈羽原発調査 政府「余裕ない」と断る
これじゃあねぇ。日本の原発広報が一般的に受け入れられる日は遥かかなたですな。
ちなみに、変圧器の火災は2時間で消したのですが、追跡取材のカメラの移動が遅れて次の映像が届かず、燃え盛っている写真が半日ほど流れてイメージが悪化したと言うギャグがあったり。
ホルミンス効果
海驢さん、気づいた点を二つ程。
医療における放射線の扱いは問題になっています。放射線を検査や治療に利用するのは、放射線による害と利益を比較して、後者が勝ると考えているからです。ですから、レントゲン写真は撮らなくてすむなら撮らない、単純レントゲン写真ですむならX線CTは撮らないというのが原則です。この比較は社会条件でも変わります。例えば結核が社会問題になっていた時代なら定期検診で若年者の胸部X線写真を撮影することには大きな意味がありましたが、結核が減ってくればどこかで害の方が大きくなるわけです。
もう一つ、私より詳しそうなので伺いますが、ラジウム温泉の宣伝ならともかく、ホルミンス効果って本当に存在するのでしょうか。是非参考文献をお挙げください。
Re: ホルミシス効果
猫又大魔王さん
>放射線を検査や治療に利用するのは、放射線による害と利益を比較して、後者が勝ると考えているからです。
真っ当なご意見ありがとうございます。
原発も同じで、利害のバランスを適切に議論して判断する必要があるはずですが、どうも政治的・感情的マターになってしまう傾向があります。具体的データも検証せずに疑うだけでは説得力がありません。役所も国際機関もいろいろあって、各々立場と利害関係が異なることを踏まえて情報を収集し、客観的に議論しなければ道を誤ることでしょう。
>ホルミンス効果って本当に存在するのでしょうか
お役に立てるほど詳しくないのですが、商業ベースで言われているホルミシス効果は、たぶん眉唾ものだと思います。ただし、一時的な低線量の放射線被爆による適応応答については、ポジティブな効果が期待できそうな感じはします。
以下、ご参考まで。
※肯定的見解
http://www.iips.co.jp/rah/kangae/radon/radon_m.htm
※否定的見解
http://www.iips.co.jp/rah/spotlight/kassei/taka_1.htm
※放射線と健康に関する文献情報
http://www.iips.co.jp/rah/spotlight/su_spot.htm
黒い白鳥
海驢どうもです。
ホルミンス効果はひとまずおいといて、原子力発電所の費用対効果なんですが、費用側を判断しづらいというのが根本的な問題なのだと思うのです。電力が足りない悲惨な生活はある程度想像できるのですが(化石燃料燃やしまくりで温暖化→人類全滅というのもなんとなく想像できます)、めったにおきないであろう大事故 - 炉心が露出する程の - の起きる可能性・その際の被害はとても評価しづらいわけですよ。
ただでさえめったに起きない事故である上に、実際に起きた最悪の例が、原理的にいろいろ問題のある黒鉛炉で、さらにまずいことに(グラノスチでだいぶ良くなっていたとはいえ)鉄のカーテンの向こう側で起きたものだというのが問題をやっかいにしています。ジャーナリストの広河や歌手のナターシャ・グジーさんはじめ、あの事故の被害は国家的な策略で隠蔽されているのであって、本当はもっと悲惨だったのだという方々がおられます。ソ連の原子力潜水艦の事故などを見ると、結構納得するものがありませんか?
おまけがついて、耐震強度偽装問題や原子力発電所の事故隠し体質が知れ渡ってしまい、「破局がきたらどうせ辺り一面ガラクタになるのだから、手を抜いてもバレない。だったら手抜きで儲けた方が勝ちだ」とずさんな工事や管理をしているのだろうと国民が思ってしまっています。こんな状況で原子力発電所の安全性を訴えても、なかなか納得させられないと思いますよ。
めったにおきないけれど、おきると惨事になるという逆「サンクトペテルブルクの逆説」問題は以前の池田さんの投稿にもありましたね。こういう黒い白鳥に対しては、合理的な判断は難しい、結局政治や信念やセンスの問題になるというのが結論だったと記憶します。
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/526d3ac61acb6c7fa7f488064ca978a4
敬称抜け
ジャーナリストの広河「さん」←これが抜けていました orz
リスクを許容できるかどうか、ですね
猫又大魔王さん
原発の費用側(リスク)については、政治的・感情的に引きずられて思考停止するのでなければ、ある程度客観的に評価できるはずです。何重もの安全対策により、事故の発生確率は非常に低いですが、何が起こるかは判っているのですから「ブラックスワン」とは違うように思います。
核分裂の原理や放射線については、少し調べれば理系の人でなくとも容易に理解できますし、核実験や原発の運用によって蓄積されたデータもあります。そもそも、「絶対安全」などあり得ないのですから、「どのくらい危険か」を評価し、メリットと比較してそのリスクを許容できるかどうかを判断するしかないのです。
例えば、平成17年の交通事故死亡者は7,931人、負傷者は1,156,633人です。すごいリスクですが、かといって「原発反対」の人でも自動車利用に反対はしないですよね?
先にも述べましたが、核分裂の原理からいって原子力発電の核燃料では核爆発は生じないのです。原発の場合、最悪でも炉心溶融プラス水蒸気爆発等による炉内核分裂生成物の拡散までです。当然、広島・長崎の事例よりも災害規模は小さくなります(爆発威力から考えると1000分の1以下でしょう)。
また、放射線被曝で危険なのは、半致死線量である4Sv以上、急性放射線障害を生じる1Sv以上、後障害・胎児影響を生じる0.1Sv以上を浴びる場合です。
これらのことを把握していれば、原発で最悪の事故が発生した場合の災害規模も想像がつくのではないでしょうか?(大災害には違いないですが、少なくとも「何百万人の死者」や「全世界を巻き込む惨事」を想定する必要はありません)
>ジャーナリストの広河さんや歌手のナターシャ・グジーさんはじめ、あの事故の被害は国家的な策略で隠蔽されているのであって、本当はもっと悲惨だったのだという方々がおられます。
これらの方々は存じ上げませんが、チェルノブイリ事故に関して、WHO・IAEAの発表値は概ね妥当なもののように思えます。
また、国家的策略による隠蔽の話は、信憑性に欠けます。なぜなら、当時ならいざ知らず、今やウクライナもベラルーシもどちらかといえば反ロシアですから、実際にもっと悲惨ならばこれ幸いとロシア非難のネタにするはずだからです。
もう止めようと思ったが・・・
海驢さんへ
あまりに的外れなことばかりなので突っ込ませていただく。
まず
わたしに突っ込まれるのを警戒してか、わざわざ猫又大魔王さんに限定して発言しているのが笑える。
わたしは巷で言われるイナゴの類ではない。
しかし
あなたの根本的思考回路には非常な嫌悪感を覚えるので言わせていただく。
それが何かと言えば
物事を数字でしか見ていないその人間性の欠如部分なんだろうな。
典型的な例が
何百万人の死者じゃなくて50万人の死者しかでないのだから大した被害じゃないと言う部分。
こういった考え方に非常な怒りを覚えるのだ。
治療や検査による放射線被爆の害についてまったく無知なあなたのことだから
きっと原発の知識もネットで拾った急ごしらえの取って付けた知識と見受けられる。
そんな部分的な狭い知識で原発論を語るなかれ。
>例えば、平成17年の交通事故死亡者は7,931人、負傷者は1,156,633人です。すごいリスクですが、かといって「原発反対」の人でも自動車利用に反対はしないですよね?
そもそも原発のリスクを交通事故リスクと同レベルで比較するその見識を疑う。
もうこの時点でアウトだ。
>これらのことを把握していれば、原発で最悪の事故が発生した場合の災害規模も想像がつくのではないでしょうか?(大災害には違いないですが、少なくとも「何百万人の死者」や「全世界を巻き込む惨事」を想定する必要はありません)
何べんでも言うが50万人の死者だったら良いのかい?
>WHO・IAEAの発表値は概ね妥当なもののように思えます。
その根拠は?
データを重視するあなたが
「概ね妥当なもののように思えます。」って
単なるあなたの感想でしょ。
原発反対派さん、どうもです。
>わたしに突っ込まれるのを警戒してか、わざわざ猫又大魔王さんに限定して発言しているのが笑える。
おや?曲解と論点すり替えに終始したコメントが返答を要するものとは気が付きませんでした。文章の内容に対応したコメントでないと、議論する気にならないものです。
典型的な例が、「50万人の死者しかでないのだから大した被害じゃないと言う部分」という部分。「大した被害じゃない」とは、あなたが言っているだけでは?私は原発のリスクを評価するための情報提供をしただけで、被害想定もしていなければその評価もしていないと思いますが、如何でしょう?
私のリスクに対する意見が「たとえ1人でも犠牲者がでるなら代替エネルギーを検討すべき」という可能性もあるのに、非常な「嫌悪感」や「怒り」を覚えるのは短絡的すぎませんか?
>治療や検査による放射線被爆の害についてまったく無知な
意味のない印象操作は議論の妨げになるだけです。猫又大魔王さんのコメントが真っ当だったので敢えて指摘はしませんでしたが、その「医療被曝の害」など、単に「閾値なし直線仮説」に基づく憶測的なものでしかありません。
役所の発表を疑うのもいいですが、マスコミの記事も鵜呑みにしないで懐疑的に捉えた方が良いのではありませんか?
※「診断用X線によるがんリスク」に対するコメント
http://www.iips.co.jp/rah/spotlight/kassei/lan_com.html
>そもそも原発のリスクを交通事故リスクと同レベルで比較するその見識を疑う
疑うのはご自由ですが、同レベルで比較すべきでないという根拠を示していただきたい。根拠を以て論理的に反論できないのでは、反論自体が無意味ではありませんか?
>>WHO・IAEAの発表値は概ね妥当なもののように思えます。
>その根拠は?
>データを重視するあなたが
>「概ね妥当なもののように思えます。」って
まず、前の段落で核爆発と比較した原発事故の災害規模を述べているのですから、普通に読めば広島・長崎の被災事例を踏まえ、人口規模や平時であること等を勘案してチェルノブイリの事故を考えれば、WHO・IAEAの被害報告は概ね妥当、というふうに理解できると思うのですが。少し端折りすぎてますかね?
>だから知識が浅いと言っているのです! (原発反対派) 2007-07-27 10:35:02
>WHOやIAEAの発表については実際の被害規模からしてその数字があまりに少ない
あっ!原発反対派さんは、チェルノブイリの「実際の被害規模」をご存知だったんでしたね!
では、「実際の被害規模」を、知識の浅い私に是非ご教示ください。あ、根拠と出典は明確にお願いしますね。
お待ちしております。
もうしょうがないなぁ・・・
これで打ち止めにしようと思ってたのに・・・
もちろん海驢さんにです。
もう一度最初からあなたとわたしのコメントを読み直して見ましたが
あなた、わたしの質問にまともに答えてないですよ。
先ずそれが先と言う事で再度まとめて質問しましょう
1、これなら安心できるとでも言うのですか?(急性死亡は約50万人の発言に対して)
2、これが真実であるとあなたはどうやって証明出来るのですか?(チェルノブイリ事故の被害について)
3、だから安全だとでも言うのですか?(日本の原発は軽水炉発言に対して)
4、あなたはこの説が正しいとどういう証拠を持って言えるのですか?(微量の放射線云々の件)
5、この発表データが正しいとどうしてあなたは思えるのですか?(柏崎原発被害の件)
6、それではなぜ原発廃棄物の処理にこれほど困っているのですか?(放射線の危険度は低い発言)
次はわたしが答える番です。
>私のリスクに対する意見が「たとえ1人でも犠牲者がでるなら代替エネルギーを検討すべき」という可能性もあるのに・・・
その部分の前後の文脈を読めば上の意見には天地がひっくり返ってもならないでしょうね。
>その「医療被曝の害」など、単に「閾値なし直線仮説」に基づく憶測的なものでしかありません。
それでは「医療被曝の害など無い」というのは憶測では有りませんか?
現代のガン治療において身体に出来た見える部分のガンを縮小ないし取り除いてしまえば、治るのだという医学理論も所詮憶測でしかありません。(間違った憶測ですが)
また定期健診で早期発見すればガン予防出来るというのも丸っきり憶測であったことが後に調査で判明しています。
このように人間の創り出した理論に「確実」というものは有りません。
だから
憶測に基づいて長期間の調査研究をし、証明していくしか方法方はないのです。
そういう意味では「原発は安全だ」というはなしも「想定外」の事故が繰り返されている現実をみれば「憶測」でしかありません。
、
>役所の発表を疑うのもいいですが、マスコミの記事も鵜呑みにしないで懐疑的に捉えた方が良いのではありませんか?
この点に関してはまったく同感で、わたしはマスコミ特に新聞、テレビはまったく信用していません。
ちなみにあなたが今信じているデータってのはみんなマスコミ経由のはなしでしょ。
>同レベルで比較すべきでないという根拠を示していただきたい。
交通事故の原因、被害の程度は過去の実績で見えているのでリスク評価が可能ですが
原発に関しては起こる事故というのはみんな「想定外」なのです。
つまりまったく原発技術が未完成でリスクが設定出来ない。
原発廃棄物にしてもこれから何万年も子孫に被害を及ぼさずに保管出来るのかも、当然今の技術者は確認も出来なければ責任も持てない。
確定したリスクと未知のリスクじゃ同レベルに扱えないのは自明の理。
>あっ!原発反対派さんは、チェルノブイリの「実際の被害規模」をご存知だったんでしたね!
では、「実際の被害規模」を、知識の浅い私に是非ご教示ください。あ、根拠と出典は明確にお願いしますね。
なんとも皮肉交じりの挑戦的な文言ではありますな。
お答えします。
あなたがWHOやIAEAの発表を何の裏づけも無くたた憶測で妥当だと言っているのと一緒です。
われわれ当事者外の人間はその他の情報を吟味してその妥当性を判断するしかないのです。
チェルノブイリ事故は世界的に大問題となった人類史上最大の地球的危機の大事故だったことはあなたも認めるところでしょ。
その規模の大事故で死者がたったの数十名ってのは誰が考えたって不思議でしょうよ。
あなた以外はね!
浜岡原発は「本当に」大丈夫なのか?
>浜岡原発は大丈夫なのか?
浜岡原発は「本当に」大丈夫なのか?が実感ですね・・・原子力発電所は、極力大きな地震の発生が見込まれていない場所を選定し、そこで、近辺の活断層や岩盤、地盤の調査をし、それらの調査結果を踏まえた相応の耐震設計のもとに整備するものだと、素人ながら考えていました。ところが「浜岡原発」は何故か近い将来確実に発生が見込まれている東海地震という巨大地震の震源域のど真ん中に整備されている。東海地震の震源域に含まれる「浜岡原発」周辺は想定震度が6+~7という驚愕すべきもの・・しかもそれに供って襲う津波の想定は5~10メートルと巨大なもの・・・・
>3.東海地震による震度や津波はどの程度になるのでしょうか?
http://www.seisvol.kishou.go.jp/eq/hantekai/q5/q5.html
ん・・・?一体どうしてこのような地区に原発を整備したの?という疑問はどうしても払拭できない。中部電力も「浜岡原発」の地震対策を踏まえた安全性をPRしてはいるが、突発的に起こるであろう震度6+~7の巨大地震にも建造物・施設は大丈夫です!などと言える耐震安全設計など本当にあるのか?津波にも10メートルの砂丘があるので大丈夫!と言っても津波到来前の激震で砂丘が崩壊しないと言えるのか?など不安は尽きないのが率直な感想である。砂丘が崩壊すれば、中部電力は「想定以上のことが起こってしまった!」と決まり文句で釈明するのだろう・・
>(浜岡原子力発電所の)地震対策について:中部電力
http://www.chuden.co.jp/torikumi/atom/hamaoka/jishin.html
まぁ、誤解を恐れず敢えて言うなら、中部電力は不本意ながらも結果的に「浜岡原発」で「原発の破壊実験」を試みていると言えるのではないのか?想定される東海地震は今回の中越沖地震の比どころではない「巨大地震」である!ひたすら破壊実験が失敗し、大事に至らないことを祈るのみである。繰り返しになるが、何でこんな地区に「原発」を整備したのか?もちろん、何でこんな場所に?という原発は他にも沢山ある。中央構造線に「隣接」する四国電力の「伊方原発」や活断層の巣とも言える若狭湾周辺の原発・・・心配し出したら眠れない!のが実情・・。原発は大丈夫です!と断言できる人間の精神構造が理解できない。事が起これば決まり文句の「想定以上の事態が発生してしまった!」で済ますのでしょうね・・・
どこまでリスクを負うか
海驢「さん」どうもです←この「さん」も抜けていました orz 疲れているんだなあ。
低線量の放射線被曝に障害については、なかなか研究しづらいのではないかと思いますが、結局閾値のありなしに決着はついたのでしょうか。私自身は閾値があるに違いないと考えていますし、人体そのものからも微量の放射線が出ているので(だからますます研究が難しい)細かなことを言ってもはじまらないと思っていますが、レントゲン検査をむやみにするなというような判断は、念のために低線量でも直線的な悪影響があることを前提としているわけです。皮肉なことを言えば、各地の原子力発電所や六ヶ所村で着々とデータが蓄積されていることになりますね。
実のところ、原子力については人類は既に最悪の事態を経験しています。言うまでもなく、大都市への無差別爆撃と炉心融解事故ですね。新潟県と富山県の全人口を足しても350万人程度なので、仮に柏崎刈羽原子力発電所がメルトダウンを起こしたとしても、直接の被曝で数百万の死者が出るとはまあ思えないし全世界的な破局になるとは絶対に思えない(核戦争と炉心融解後の世界に私たちは生きているんです)。
計算できないのは事故が起きる確率です。今回の地震で、発電所を建てた際の前提とした見込みに誤り(反対派からすれば隠蔽)があったことがはっきりしました。また、設計はまともでも、手抜き施工じゃないかという疑いも耐震偽装事件以来消し去れない状況ですよね。大体、勝手に制御棒が抜けて臨界になってしまう制御系って…
もう一つ、風評被害や住民差別を含む二次、三次の被害をどう評価するかです。刈羽の発電所がとんだ後、新潟産のコシヒカリを食べたり、寺泊で魚を買ったり、鯨波に海水浴に行ったりしようと思いますか? ほとんど環境に影響がなかった(これは実証されている)今回の地震ですら新潟の観光業界は痛手を受けているようですよ。
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2007072102034529.html
人間が無視できるリスクですが、確かに交通事故が代表ですね。小中学校の同級生100-200人の内1人は自殺する計算になります。私は趣味で大型バイクに乗るのですが、自殺志願者の一人にされてしまうかもしれません。自殺と言えば、橋本、小泉時代になって突然年間の自殺者が1万人増えました。以後十年、合計約10万人の自殺者「増加分」があったことになるのですが、「改革のための必要な犠牲」扱いです(氷河期組が産みたくても産めなかった「失われた命」を足すともっと増える)。これに比べたら、大地震の惨事や福知山線や日航機墜落を含んだ大抵の事故はささいなものになってしまいます。
あと、チェルノブィリに関してですが、ウクライナやベラルーシが大昔からロシアとは不仲だったというのは周知のこととして、両国にとっても補償等の問題を考えると、被害の実態を隠蔽して過去のことにしてしまうのが得だからそうしているのだというのが広河さんたちの主張です。
嗚呼また間違い(涙)
小中学校の同級生100-200人の内1人は自殺する計算になります←「交通事故死する計算」です。自殺ならこの2-3倍です。こんな単純な見落としをするとは… しばらく落ちます orz