日清食品ホールディングスは11日、小麦粉などの原材料価格の高騰を受け、即席めんの値上げを検討していることを明らかにした。東日本大震災の業績への影響を踏まえたうえで、時期や値上げ幅は慎重に判断する方針。
日清は同日発表した12年3月期の業績見通しで、小麦粉やパーム油、容器などの価格高騰によって約60億円の費用増を予想。「特にパーム油の価格がさらに上がると経営的に厳しい」(中川晋副社長)として、即席袋めんやカップめんの価格の値上げを示唆した。
小麦粉は、4月に政府が製粉会社への小麦引き渡し価格を平均18%引き上げたのを受け、製粉会社が食品メーカーへの出荷価格を引き上げている。日清は08年にも小麦粉価格の高騰を受け、ほぼすべての即席めんを18年ぶりに値上げした。【谷多由】
毎日新聞 2011年5月11日 19時59分(最終更新 5月11日 20時55分)