産業医養成が専門の産業医科大(北九州市八幡西区)は11日、東京電力福島第1原発の復旧にあたる作業員の救急診療のため、15日から6月末まで医師計17人を応援派遣すると発表した。東電の産業医以外の医師が第1原発敷地内で治療にあたるのは初めて。同第2原発にも健康診断のため医師を派遣する。
大学側によると、派遣するのは放射線科や精神科などの31~61歳の男性医師。各医師は第1原発敷地内の免震重要棟で最大4日間、東電社員や関連会社従業員に、けがや熱射病などの救急患者が出た際、初期治療にあたるという。
また、第2原発にも、第1・第2両原発の作業員約1500人の健康診断のため、5月25日から7月上旬に最大で計約80人の医師を派遣。内部被ばくの状況や疲労など体調全般について診察するという。【西嶋正法】
毎日新聞 2011年5月11日 20時32分