ミニゲームで思い切りよくシュートを狙う中村(左)=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで(伊東朋子撮影)
|
 |
名古屋グランパスのMF中村直志(32)が10日、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグ最終戦のアルアイン(アラブ首長国連邦)戦遠征中のチームメートを気遣った。連戦の疲労が考慮され、遠征メンバーから外れた自身はこの日、愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターでミニゲームなどを行い調整。15日のJ1甲府戦(中銀スタ)には万全の状態で臨む。
ポストに当たってはね返ったボールを右後方で拾った中村は、右足で思い切ってシュートした。枠をとらえなかったが、得点の意識はどのポジションにいても失っていない。練習でも攻守に激しいプレーを連発した。
17選手がアルアイン戦遠征中。MFダニルソンが練習に復帰したが、けが人を除くとフィールドプレーヤーは5人しかいない。この日はグランパスU−18(18歳以下)のGKを含む5選手が参加。飯島コーチも加わり、対人練習が可能となった。中村は「練習がしやすかった」と歓迎した。
J1とACLで過酷な連戦中だったが、2009年10月のACL準決勝アルイティハド戦以来の中東遠征には参加したかったという。自身が06年の福岡戦以来1060日ぶりの公式戦ゴールを決めた思い出の地だから、というわけではない。「ピッチの状態やスタジアムの雰囲気、すべてが違った。夜になっても気温が下がった感じがしない暑さもあった」。得点のことは忘れていたが、中東独特の雰囲気は、今も鮮明に記憶に残る貴重な経験だったからだ。
アルアイン戦に臨むメンバーは経験の少ない若手も多い。「どこが相手でも激しくプレーすることが大事。ホームで勝っている。相手を意識せず戦ってほしい」。勝利を信じて待っている。
そして、名古屋に残った自分たちのやるべきことは最善の準備だと理解している。「疲労も相当たまっていたので、いいコンディション調整ができる。甲府戦にはいい状態で行かないと」。連戦の疲れをリフレッシュした中村が、持ち前の激しさを、さらにパワーアップする。 (伊東朋子)
◆金崎「肉離れは完治」
左太ももの肉離れで戦列を離れているMF金崎はこの日、ステップなどの動きを取り入れてトレーニング。4月24日の浦和戦(埼玉)で負傷し、25日に全治2週間の診断を受けてから2週間が過ぎた。「肉離れ自体は完治している。もう少しペースを上げていきたい」。まだ全体練習合流のめどが立たない状態だが、リハビリの強度を徐々に上げていく。
この記事を印刷する