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上着をはおり、会場へと向かう菅原文太=東京・青山葬儀所(撮影・西岡 正)

上着をはおり、会場へと向かう菅原文太=東京・青山葬儀所(撮影・西岡 正)

(5/11)

 肺炎のため、9日に死去した東映・岡田茂名誉会長(享年87)の通夜が10日、都内の斎場でしめやかに営まれ、俳優・菅原文太(77)、小林稔侍(68)、松方弘樹(68)、女優・吉永小百合(66)、三田佳子(67)ら2400人が参列した。“日本映画界のドン”と呼ばれた岡田さんが社長時代に手がけた「仁義なき戦い」シリーズに主演した菅原は「岡田さんという大きな木が倒れる音が聞こえてきた」と“盟友”を大木にたとえ、最後の別れを惜しんだ。

  ◇  ◇

 短い別れのあいさつに万感の思いが込められた。菅原は、映画人として生き抜いた“盟友”をひのきの大木に例えた。「大木が、倒れた」‐。一言一言をかみしめながらさよならを伝えた。

 式場には、菅原が主演した「仁義なき戦いのメーンテーマ」など、岡田さんが手がけた代表作のテーマが6曲流された。1973年にスタートした「仁義なき‐」シリーズで2人の絆が生まれた。原作にほれ込んだ菅原が、当時社長だった岡田さんに「これをやりたい」と直訴。岡田さんが映画化に尽力した。ときに衝突し、怒鳴り合うケンカもしばしばだったが、二人三脚で作り上げた作品は大ヒットし、菅原は東映を代表するスターとなった。

 恩師でもある盟友に語りかけるような2分30秒だった。

 「山男に聞いた話。ふた抱え(=2人分の手で抱えられる太さ)もあるヒノキを倒すとき、『東横山(=東の方角)、ヒノキ一本、寝るぞお』と大きく呼ばれる(=合図する)と。昨日の朝、岡田さんという大きな木が倒れる音が、裏山から聞こえました」

 大きな功績を残して倒れた“ヒノキの大木”に対し、安らかに眠って欲しい願いを込めて続けた。

 「でも、心配しないでください。後のヒノキが大きく育ってます。今の偽善的な世の中にパンチを食らわすような、東映作品が必ず生まれます」‐。東映のシンボルである波のマークが表現された8000本の花で彩られた祭壇で、大木は微笑みを返していた。

(デイリースポーツ提供)

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