佐藤優氏の英語学習の誤りとは
今日は昨日の佐藤氏の英語学習の間違いを説明します。
>日本人は英語が苦手だとよく言われるが、確かに他のアジア諸国の人々と
>比較しても日本人の英語力は弱い。第一は、日本が大国だからである。
日本をどう見るかは勝手ですが、人口や面積から見ても、政治的な影響力からも見ても、アジアにおいても、日本は大国と言えるものではありません。
>第二は日本の英語教育に欠陥があるからだ。英語を習得するためには集中して長時間,
>机に向かう必要がある。苦痛で退屈な作業だ。こういう作業を遂行するためには
>強い動機が必要だ。
>「教養のために英会話を勉強したい」というのでは動機が弱すぎる。これに対し
>「観光旅行でロンドンに行くので、レストランや土産物屋で英語を話したい」と
>いう動機でも十分だ。
ここには学習の目的がまったく理解されていません。英語だけでなくスポーツでも何事も膨大な時間と努力を要するものです。サッカーをやる少年は将来プロになりたいと思っても基本的にはサッカーが好きでなければ、高校の選手にもなりません。一流の画家になるなら、何よりも描く事が好きでなけば、話しは始まりません。
プロのサッカーの選手でも一流の画家になるためにも、単なる動機だけで長い練習や学習に耐えられるものでありません。長い長い学習や練習そのものが楽しいプロセスでなければ、普通のレベルも難しくなります。プロになるには普通の人の何倍の練習が学習が必要です。それを継続させるのは動機ではなく、練習や学習の楽しさだけです。
英語学習は”観光旅行でロンドンに行く”ぐらいなら英語などやるべきでありません。英語でも日本語でも簡単に身につくものでもありません。観光英語ならパック旅行の添乗員に頼めば簡単に金で済む事です。それでも英語をやるのは、英語学習が本質的に脳を刺激して大変に楽しいからやるのです。
>その場合は、文法はとりあえず無視して、「こんにちは」「いくらですか」など
>という文章を丸暗記し、数字と地名や食べ物の名前を覚えればよい。しかし、
>こういう手法で英語を勉強しても、観光旅行を終えてしばらく経つと暗記した
>内容が記憶から消える。理解を伴わない暗記は、記憶に定着しにくいのである。
どうも佐藤氏は言語は文法を基本と考えているようです。それでは日本語も文法を基本の覚えたのでしょうか。言語は文法が基本でなく、日本語も英語も多くの表現を覚える事です。
日本人が英語に弱いのは教育の問題であり、それは文法を基本としているからです。試験のし易い英語を教えており、音声英語を教えていないからです。
英語を音で覚えようとしないで、文法をベースにするから、英語を話す事はどんどん辛い事になります
>「学校英語は実務の役に立たない」ということがよく言われるが、これは間違いだ。
>高校レベルの英語を完璧に習得していれば、英語圏諸国で日常生活には支障がない。
高校レベルの英語を完璧に習得していれば、英語圏諸国で日常生活には支障がないと言うのは真っ赤なウソです。高校までの英語には日常生活で使う表現などほとんど出てこないのです。私は高校英語を学び、NHKのテレビ英会話習い米国に留学しました。少なくとも米国生活では高校英語はほとん役にたちませんでした。口語調の自然な英語を習得しないのが日本の教育の問題です。
しかし、日本の高校の英語でも辞書があれば、米国の大学の読み書きは十分でした。
>さらに5000語程度の抽象的な単語を記憶すれば、大学の授業にも十分ついて
>いくことができる。学校英語の内容は国際基準で見ても十分に良くできている。
日本語でも英語でも社会人は8万から10万語くらいを知っていると言われています。つまり、そのくらいの語彙を前提に教科書や新聞が書かれているのです。その8万から10万語の中には通常であれば今騒いでいる原発関係の用語は含まれません。言語の語理は社会情勢により、必要とする語彙数はどんどん変化していきます。
5000語程度の語彙で言語を済ますと言う考えが日本の受験英語の弊害です。試験には範囲がありますから、すぐに何語を覚えれば良いと言う誤解が始まります。そしてそのような単語を選びたがります。語彙と言うのは社会が要求するものです。
現在新聞やテレビの原発関連の用語はあの事故がなければまったく必要のない用語です。しかし、事故が発生すると同時にそれを理解する必要がでてきます。我々は必要な単語は生活のために覚えなくてはなりません。現在のようなネット時代は、どんどん必要になるのが語彙の本質です。
翻訳ソフトを作る場合に辞書が必要です。どのくらいの語彙が必要かと言えば、1000万語くらいは必要であろうと言われています。有機化学だけで数千万語あると言われているのです。地球上に存在する種の数だけでも190万にのぼることが判明しております。
言語には無限とも呼ぶべき単語があり、人間はそれぞれ与えらた環境で必要に応じた単語を無意識で覚えているのです。だから英語学習が楽しいのです。そのような英語を5000くらいの英語で済ませようと言うのは、英語の実態も知らずに英語教育を説いているようなものです。
佐藤氏も過去の経歴からすれば英語単語なら数万語以上も知っているであろうし、それでも全然不足していると感じているでしょう。
日本の英語が遅れているのは教育もあります。そして佐藤氏のような英語を中途半端に学習した人が、英語学習の楽しさを語る事ができないからです。その理由は佐藤氏は受験英語、大学英語、官僚英語を苦労してやっていたのであり、英語の楽しさを知った訳でありません。
英語を学ぶのは楽しいからであり、その楽しい英語を仕事で使えるなら素晴らしい事です。観光とか通訳とか人生の先の目的のために英語を学ぶのであれば、プロの添乗員になるのも難しい事でしょう。
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