日本年金機構は、年金記録の古い紙の台帳とコンピューターの記録の照合作業のこれまでの結果についてサンプル調査を行ったところ、自営業者などが加入する国民年金では、記録の訂正によって受け取ることができる年金が1人当たり平均で1000円増額される見込みだということです。
日本年金機構は、年金記録問題の解決に向け、去年10月から古い紙の台帳にある記録とコンピューターの記録の照合作業を進めており、10日、厚生労働省で開かれた年金記録回復委員会で照合作業を終えた2万2000人余りの記録を基に、サンプル調査をした結果が報告されました。それによりますと、照合作業の結果、記録が訂正され受け取る年金額が増える人は200万人以上に上る見込みだということです。また、自営業者や農家などが加入する国民年金では、1人当たり生涯にわたって受け取ることができる年金が、平均で1000円増額されるということです。またサラリーマンが加入する厚生年金では、1万4000円増えるということです。一方で10日の会合では、1人の記録を確認するために3400円の費用がかかっていることも報告され、年金記録回復委員会は、民主党の政権公約に沿って実施された照合作業が、費用に見合ったものかどうか今後検討していくことにしています。