中国の電力不足深刻化…10省に波及、今後さらに悪化も
サーチナ 5月10日(火)11時14分配信
日本では東北大震災の影響による電力不足が問題となっているが、中国でも多くの地域で深刻な電力不足が発生している。今後事態はさらに悪化すると見られており、新民網はその原因を探る記事を掲載した。
電力不足が深刻となっている湖南省では、街灯が暗くなり、ネオンは消え、商店やレストランの空調は切られ、市民が争うようにしてロウソクを購入しているという。当初は局地的だった電力不足が、ここに来て湖南、湖北、江西、浙江、江蘇、安徽、山西、陝西、河南、広東、四川の各省に広がった。
その原因は、電力開発プロジェクトの足並みが揃っていないことにあるようだ。ここ2年間、東部地域の電力需要を西部地域の発電力で補うために西北部に集中して新たな発電所が建設された。しかし、電力輸送ルートの整備が遅れており、東部の電力負荷が高まっている状況だ。また、火力発電を取りやめる動きに加え、クリーンエネルギーも満足の行く供給効果が出ていないことも深刻な電力不足を招いた原因、と記事は分析した。これらの問題は短期に解決できないことから、向こう2年間は現在の状態が続くかさらに悪化する可能性がある。
電力不足が最も深刻な湖南省では、現在の1日あたりの電力需要が2億8000万キロワット時であるのに対して供給量は2億キロワット時に留まっており、需要の7割程度しかカバーできていない。急速な電力需要増に加え、火力発電用の石炭不足、水力発電ダムの水位低下など様々な要素が電力不足に拍車をかけたと見られる。
急速に広がりつつある電力不足は経済成長にブレーキをかける要素になりかねない。国を挙げての対策が必要となりそうだ。(編集担当:柳川俊之)
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最終更新:5月10日(火)11時14分
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