2011年5月4日17時4分
JR大阪駅の北側に隣接する百貨店「JR大阪三越伊勢丹」が4日、オープンした。三越と伊勢丹の両名での出店は初めて。梅田エリアは阪急、阪神の両百貨店や大丸梅田店とあわせて百貨店4店が集まり、国内屈指の激戦区となる。
三越伊勢丹の進出が決まって以降、大阪・キタやミナミの商業集積地を中心に、ライバル百貨店の多くが大幅な増床や建て替えに着手。生き残りをかけた競争は厳しさを増すばかりだ。
三越伊勢丹は地下2階、地上10階で、売り場面積は5万平方メートル。JR西日本によると、この日は開業前に約950人の客が出入り口に並んだ。混乱を回避するため、約45分早めて午前9時15分にオープンした。JR大阪三越伊勢丹の伊藤達哉店長はオープン後、取材陣に対し、「東日本大震災で日本全体のムードが停滞しているが、大阪から日本を元気にするきっかけになればうれしい」と話した。
4日は、リニューアルしたJR大阪駅「大阪ステーションシティ」もグランドオープンした。新設の複合ビル「ノースゲートビルディング」の西側に入る三越伊勢丹のほか、新たな商業施設「LUCUA(ルクア)」(売り場面積2万平方メートル)、シネマコンプレックスなどもオープンした。
JR西によると、来店客数は午後4時現在で三越伊勢丹が約17万6600人、ルクアは約13万2000人。
この日、駅のシャッターが開いたのは午前4時半。同3時から三越伊勢丹の出入り口に並んだという大阪市旭区の無職、中村勝美さん(72)は「一番と書いたレシートをもらいたいと思って来た。後で妻と合流するつもり」と話した。(田中美保)