震災後‥ふりかえって。
私のところには、今もなお東北の被災地支援で活動する
NPOの日々の活動状況を伝えるメールが届きます。
毎日そのメール一つひとつに目を通していると、
震災直後、選挙そっちのけで被災地支援のための活動に
あけくれた日々が思い起こされます。
選挙よりも救援と、選挙の延長を訴えながらも、
迫り来る戦いに立ち向かった日々。
今だから言えますが、
選挙が告示されても完全に選挙に集中できないほど、
現地の状況は心配でなりませんでした。
選挙カーから手を振っている自分が
バカらしく、空しく思えた瞬間もありました。
そんな中でも、現地は私たちが活動していた震災直後から、
ライフラインが徐々に回復し、孤立する避難所もなくなり、
物資もくまなく届くようになり、仮設住宅もできはじめ、
生命維持→生活維持→生活向上と、
状況も徐々に変化してきました。
一言でいえば「絶望」という状況から、
一度は絶たれたであろう望みを見出し、
たくましく人生を切り開こうとする東北の皆さんの姿に、
日本のみならず、世界中のどれだけ多くの人々が
心打たれたことか。
自分自身の人生観も、被災地を行き来する中で
大きく変わっていくのが分かりました。
今まではただ忙しく生きてきたような人生だけど、
命の儚(はかな)さと、命の尊さを目の当たりにして、
命とはなんだろう。人生とはなんだろう。
と、向き合えるようになった。
妻や子ども達がいてくれることのありがたさ。
親や兄弟の大切さや、
支えてくれる人たちがいることへの感謝。
そういう支えがあってこそ、頑張れるんだ。
そういう支えがあってこそ、働けるんだ。
これからも、力を尽くしていこう。
家族のために。
市民のために。
そして、人のために。
- 2011.05.09 Monday
- 思いの一端