「米に移民した権威的な韓国人、父親学校で変身」

国際紙「韓国発の父親学校、米57都市でプログラム実施」

 「権威主義的だった韓国人の父親たちが、よりよい家庭を築くために努力している」 国際紙インタナショナル・ヘラルド・トリビューン(IHT)は9日、米国に移民した韓国の男性たちが、よりよい家族関係を築くために「父親学校」に参加している、と報じた。

 1995年に韓国の出版社「ツラノ書院」が始めた「父親学校」は、米国や中国、日本、メキシコなど世界40カ国以上に紹介され、これまでに約20万人の修了生を輩出した。

 米国には2000年初めに進出し、57都市でプログラムが実施されている。IHTはこの父親学校について「米国に移民した韓国人の父親と家族間の摩擦を解消することを目的として、現地の状況に合ったプログラムを作成・運営しているのが人気の秘密」と分析している。教育の現場でボランティア活動を行っているチョ・ジュンさんは「米国で育った韓国人の子どもたちは、自分の父親が、テレビで見る感情豊かな米国の父親とは異なるため、混乱している」と語った。

 米カリフォルニア州アーテシアで最近行われた父親学校では、5時間ずつ四つのプログラムが実施され、韓国人男性70人が参加した。ある40代の参加者は「父親に手紙を書く」という課題が出された際、自身の子どものころを振り返り、当時の父親の姿を思い浮かべながら手紙を書いた。「お父さん、僕たちは会話が不足していました。(中略)お父さんは僕に、たくさんのことを期待しました。お父さんは仕事ばかりして、家族はいつも後回しでしたね」。学校側の説明によると、参加者たちはこうした手紙を書きながら「自分はいい父親」という漠然とした確信を捨て、客観的に自分を振り返ることができるという。

 また、別の参加者は「麻薬と賭博中毒から抜け出そうと苦しんでいる16歳の息子にとって、自分は浅はかな父親だった」と告白し、涙を流した。

 このほか父親学校では、漫然とした夫婦関係を修復する方法を学ぶプログラムもある。ある男性はこのクラスで学んだ通り、妻に対し「愛してる」と伝え、二人きりのデートに誘ったものの、戸惑った妻に断られ、大きく反省したことを打ち明けた。

金泰勲(キム・テフン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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