2011年4月14日 23時25分 更新
「震災復興税」も視野、復興構想会議が初会合-6月に提言
「震災復興税」も視野、復興構想会議が初会合-6月に提言
東日本大震災復興構想会議の初会合で挨拶する管首相。首相官邸HPより。
同会議には、岩手、宮城、福島3県の知事のほか、有識者12人と、特別顧問として哲学者の梅原猛氏が参加。菅首相は冒頭の挨拶で、東日本大震災が「戦後の65年の中で最も大きな危機」と述べ、「ただ元に戻す復旧ではなく、改めて創り出すという創造的な復興策を示してほしい」と述べた。
五百旗頭(いおきべ)議長は初会合で、復興構想会議の5つの基本方針を示した。同方針のなかには、超党派の会議とすることや、被災地を主体とした復興計画をつくること、震災復興税などによる全国民的な支援が必要であることなどが盛り込まれた。この方針を軸に、今後、具体的な復興策を練っていくとみられる。
震災から約1か月が経過し、震災による死亡者は(13日8時現在で)1万3千人以上、行方不明者は1万5千人以上に上った。また避難所に避難している人は東北3県で約12万人、全国で約14万人と発表されているが、知人宅に身を寄せている人など避難所で生活を送っていない避難者の人数は政府では把握できていないという。状況の早期把握と、具体的な復興策の早期実施が求められている。
復興構想会議は週1回ペースで行われ、5月中旬をめどに「検討課題」を整理し、6月末までに「第1次提言」の取りまとめを目指す。
復興構想会議の基本方針の概要は以下の通り。
1. 超党派の、国と国民のための復興会議とする
2. (ふるさとへの思いが格別に強い東北の人々の意向を受け止め)被災地主体の復興を基本としつつ、国としての全体計画をつくる
3. (もう一度津波にさらわれる街の再建のような)単なる復興ではなく、創造的復興を期す
4. (震災復興税などを含む)全国民的な支援と負担が不可欠である
5. (クリーンエネルギー社会など先端モデルを取り入れ)明日の日本への希望となる青写真を描く
東日本大震災復興構想会議の参加者名簿はこちら。
五百旗頭議長が示した東日本大震災復興構想会議の基本方針はこちら。
IBTimes