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最終更新:2011年5月10日(火) 19時35分

4号機の爆発、原因は謎という事態に

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 福島第一原発の4号機で、「使用済み燃料プール」の燃料がほとんど損傷していないことがわかりました。当初、プールが「空だき」になり「水素爆発」が起きた、と考えられていましたが、これを打ち消すもので、なぜ、爆発が起きたのかわからないという事態に陥っています。

 JNNが入手した4号機の写真。爆発で壁は大きく崩れています。

 「4号炉については現在、火災が生じています」(枝野官房長官〔3月15日〕)

 一時は「最も深刻」とまで言われた4号機。当初、プールが「空だき」になって燃料が損傷し、「水素爆発」が起きた、と考えられていました。

 しかし・・・。
 「『空だき』の状態まではいっていなかったと考えている」(東京電力の会見〔5月9日〕)

 東京電力が水中の放射性物質の濃度などを調べたところ、燃料に目立った損傷は見られないことがわかったのです。予想されていた「水素爆発」のシナリオは否定されことになります。

 では、爆発は、なぜ起きたのか・・・?
 「水素爆発なのか、あるいはその他の要因も含め調査中です」(東京電力の会見〔10日午前〕)

 政府関係者によると、4号機と3号機のタービン建屋はつながっていることから、3号機で発生した水素が何らかのルートで4号機に流れ込んだ可能性も考えられるといいます。

 「例えば水素が何らかの形で回ってきたと推測できるが、(3号機からとの)確証はなかなか得られていない・・・」(原子力安全・保安院〔10日午前〕)

 謎の爆発。何が起きたか、分からないままでは、復旧作業にも影響が出ることは避けられません。(10日16:34)

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