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福島原発へ派遣の業者「誤って伝えた」 職安法抵触の恐れも

(05/09 22:38)

男性に渡された職業紹介票。就業場所は「宮城県女川」となっている

男性に渡された職業紹介票。就業場所は「宮城県女川」となっている

 宮城県女川町での仕事に応募した大阪市の60代男性が福島第1原発で働かされていた問題で、男性を雇った岐阜県大垣市の業者は9日「(元請けから依頼があったのは原発での作業だったが)混乱の中で女川町の現場を伝えてしまった」と説明、「非常に申し訳ない」と釈明した。

 下請け業者は北陸工機。男性社長が共同通信の取材に答えた。

 うその労働条件を提示して労働者を集めたり、契約を結んだりするのは職業安定法や労働基準法に抵触する恐れがあり、大阪労働局が調査している。

 これまでは北陸工機側が「元請けから『現場は女川』と言われた」と主張していたのに対し、愛知県の元請け業者は「『福島第1原発で散水車の運転手』と下請けに業務内容を伝えた」と反論していた。

 西成労働福祉センター(大阪市)の聞き取り調査によると、男性は3月19日に大阪を出発し、岐阜県で元請け業者と合流。大型トラックに先導されながら作業用車両を運転し、東北へ向かった。女川町に行くと思っていたが、特段の説明がないまま原発事故の対応拠点「Jヴィレッジ」(福島県広野町など)に到着した。この時点で、原発敷地内での作業に従事することに初めて気付いたという。

 男性は、センターに「何の説明もなく福島に連れて行かれた。おかしいと思ったが(業者側に)物を言えるような雰囲気ではなかった」と話した。

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