［地方］【ユッケ食中毒】「人ごとじゃない」「真相は」…横浜上白根店捜索で周辺住民（2011.5.9 23:13）

　焼き肉チェーン店「焼肉酒家えびす」の集団食中毒事件で、神奈川県警などの合同捜査本部は９日、客の女性１人が重症となった横浜上白根店（横浜市旭区）を家宅捜索した。同店を利用していた周辺住民らは「自分だったら」という消えない恐怖感を語り、警察の捜査による全容解明を望んだ。

　「人ごとじゃない…」。捜索の様子を見守った近くに住む主婦（２４）は、４月中旬に同店で飲食したという。同じ時期に利用した女性（１９）が生肉のユッケなどを食べ溶血性尿毒症症候群（ＨＵＳ）を発症し重症となり、腸管出血性大腸菌Ｏ（オー）１１１が検出された。

　「和牛にしては随分と値段が安く不思議に思った」と主婦。テレビ番組で安さなどが紹介されたこともあり、これまで２度訪れた。「ユッケも食べた。一緒に行った子供が発症していたらと思うと怖い」と話した。別の主婦（３２）も同時期に訪れ、「予約したが、３０分も待たされるぐらい人気があった」と振り返る。事件が明らかになり、店の不十分な衛生管理の報道を目にするたびに恐怖感を覚えるという。「警察の捜査で、実際はどうだったのか、真相を知りたい」と話す。

　無職の男性（７６）は「安いからには何らかの理由があると思って、店は利用しなかった」という。続けて「業者が食品を安全に扱ってもらわないと、外食に行きづらい」と不安を語った。