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【政治】

日中韓会談、福島での開会式打診 菅首相、調整難航も

2011年5月11日 02時02分

 菅直人首相が今月21、22両日に東京で開催する日中韓3カ国首脳会談について、冒頭の開会式を福島市内で実施する案を中韓両国政府に打診したことが10日、分かった。複数の政府関係者が明らかにした。東日本大震災の復興に向けた取り組みを印象付けるとともに、福島第1原発事故に伴う日本の農産物に対する風評被害に歯止めをかけたい狙いがある。開会式には福島県の佐藤雄平知事にも出席を要請する。

 首脳会談には中国の温家宝首相、韓国の李明博大統領が出席。ただ3首脳がそろって福島入りするには厳重な警備が求められ、日本政府内では「物理的にかなりの困難を伴う計画だ」(外務省筋)との慎重論も根強い。中韓両国からは未回答で、調整が難航する可能性もある。

 日本政府筋によると、菅首相は開会式の21日午後開催での調整を外務省や警察庁などに指示した。場所は福島県庁や知事公舎を想定している。菅首相と温首相、李大統領がそれぞれスピーチを行い、終了後に東京都内に移動する案が有力だ。

 首脳会談では原発事故を踏まえ、防災や原子力安全分野での協力強化を打ち出す見通し。菅首相としては両首脳に対し、風評被害対策として過剰な輸入規制をしないよう直接働き掛ける考えだ。

 福島開会式案は菅首相自身の発案。日中外交筋によると、温首相側は震災で中国人研修生を避難させた後、行方不明になった日本人男性に謝意を表明するため、宮城県女川町を訪問したい意向を日本側に伝えている。李大統領側は韓国の救助隊が活動した仙台市などの訪問を検討している。

(共同)
 

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