4・5・6月に残業すると社会保険料が上がる!?
厚生年金や健康保険などの社会保険料は、4・5・6月の給料から決められる「標準報酬月額」というものを元に計算されます。これで1年間の保険料が決まるので、少し注意をしたいですね。
掲載日:2011年05月06日
源泉徴収と年末調整のしくみ
4、5、6月の給料で1年間の保険料が決まる
4,5,6月の給料が1年の社会保険料を決めるので、残業にはご注意を
そして基本的には、4、5、6月の給与で決まった標準報酬月額は、その年の9月から翌年の8月までの1年間利用されることになります(昇給や降給などによって大きく報酬額が変化した場合は、標準報酬月額の改定が行われこともあります)。
つまり、4、5、6月に残業が多くなり残業代が増えた場合、その後の1年間の厚生年金保険料と健康保険料がアップする可能性が出てくるということです。
厚生年金、健康保険の保険料は、月額報酬月額×保険料率
厚生年金、健康保険の具体的な保険料の計算は、この標準報酬月額に保険料率をかけたものになります。厚生年金の保険料率は、一般の被保険者で16.058%。これを会社と折半することになるので、実際の負担はその半分の8.029%となります(平成22年9月1日〜平成23年8月31日(厚生年金基金加入員を除く))。
健康保険の保険料率は、加入している健康保険によって異なります。例えば、全国健康保険協会管掌健康保険で東京都の場合だと、保険料率は9.48%。この半分が実際の負担で4.74%となります。また、40歳以上になれば、介護保険料の負担も加わり、保険料負担率10.99%(折半により実際の負担は 5.495%)となります(平成23年3月分(4月納付分)から)。
残業で3万円アップ 保険料負担6万1千円アップ!
具体的な残業代でどれくらい保険料がアップするかを計算してみましょう。例えば、月額の報酬が20万円の人に、毎月3万円の残業代が加算されたとしましょう。報酬月額が20万円の人は、標準報酬月額は20万円の区分にわけられます(厚生年金:13等級、健康保険17等級)。この人が毎月3万円の報酬アップとなり、報酬月額が23万円となったとしましょう。
報酬月額が23万円の人は、標準報酬月額は24万円の区分にわけられます(厚生年金:15等級、健康保険19等級)。なんと、標準報酬が2ランクアップとなりました。
標準報酬月額が20万円の場合、厚生年金保険料は1万6058円、健康保険料は9480円です。また、標準報酬月額が24万円の場合、厚生年金保険料は1万9269円、健康保険料は1万1376円です(いずれも、全国健康保険協会管掌健康保険料(東京都)で40歳未満の場合。平成23年5月現在)。
単純に1ヶ月の社会保険料が、5107円アップする計算になります。これが1年間になると、約6万1200円のアップとなります。
この残業が7、8、9月であったとすると、保険料には何の影響もなかったことになります。社会保険料を考えると、4、5、6月の残業には少し注意をしたいですね。
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