2011年5月10日13時32分
ソフト最大手の米マイクロソフト(MS)が、インターネット通話大手のスカイプ・テクノロジーズ(本社・ルクセンブルク)を買収する見通しになった、と米経済紙ウォールストリート・ジャーナルが報じた。携帯電話事業や法人向けの電話会議サービスなどの強化を狙っていると見られる。
同紙によると、買収額は70億〜80億ドル(5600億〜6400億円)。実現すればMSにとって過去最大の買収となる。10日にも買収を発表する予定だが、破談の可能性も残っているという。
スカイプは、携帯電話やパソコンなどに無料ソフトを組み込んで使い、ネット経由で利用者同士が無料で音声通話やテレビ電話などを楽しむサービス。現在、ピーク時に世界で2300万人が同時に使っているという。米ネット競売大手イーベイが2005年に26億ドルで買収したが、09年に経営権を米投資会社などに売却していた。
マイクロソフトはスカイプを自社サービスに組み込むことで、好調を続ける法人向けのソフト事業の強化と、不振が続く携帯電話など一般消費者向け事業の強化を図れるとみているようだ。(サンフランシスコ=山川一基)