東京電力は7日、福島第1原発3号機の原子炉圧力容器の温度が上昇しているため、炉心への注水に使う配管を「消火系」から「給水系」に変更すると発表した。4日に注水量を毎時7トンから9トンに増やしたが、温度の上昇傾向は改善していない。消火系配管は複数の配管に枝分かれしており、炉内以外に流出している可能性を考慮した。7日、変更の準備作業に着手する。
東電によると、3号機の圧力容器下部の温度は、110度前後だった4月下旬ごろから上昇を始め、5月2日に120度台、4日に140度に達した。同日、注水量を増やしたが、7日午前5時現在で149.6度になった。下部温度は3月19日に352度まで上昇しており、現在の温度では危険が迫っているわけではないと説明している。
給水系への変更には、弁を開けて仮設ホースを設置し、一部の配管を切断するなどの工事が必要で、数日かかる見込み。【根本毅】
毎日新聞 2011年5月7日 13時26分(最終更新 5月7日 14時00分)