生物多様性 ニュース

2011年4月27日

アサヒビール、社有林の保有70周年で環境教育を開催

 アサヒビールが広島県庄原市と三次市に所有する社有林「アサヒの森」が、2011年に70周年を迎える。これに際し、アサヒは5月に森の多様性を考える環境講座を開催する。7、8月には「アサヒの森 自然学園」と題した全国の小学生と保護者を対象にする環境教育を開催する。

 アサヒの森は、庄原市と三次市にまたがる一帯に大小15カ所あり、総面積は2165haと、東京都の中央区と千代田区を合わせた広さで、東京ドームの460倍強に当たる。森林は同社の事業活動に不可欠な水を蓄える機能を持つため、1941年から所有し、森林の維持と持続可能な森林経営への取り組みを展開してきた。2006年からは、同県の小学生に体験型の環境教育を行っている。

 今回、対象を全国の小学生と保護者に拡大して参加者を幅広く募り、新たに自然学園として環境教育を実施することにした。水を蓄える森林の働きや地盤の保持など森林の役割を学び、環境保全の重要さについて理解を深める。「マイ三ツ矢サイダーづくり」もある。7月30、31日と8月20、21日の2回、アサヒの森と地元の施設で開く。

 2011年は国連が定める国際森林年でもある。環境講座は5月28日で、「国際森林年にみる森の多様性」がテーマ。名古屋市立大学大学院の香坂玲准教授が、ビールの国の森とワインの国の森などの内容で基調講演し、環境活動家のC・W・ニコルさんが特別講演する。その後、この2人に林野庁やアサヒの森の担当者らを加え「森の恵みと私たちの暮らし」のタイトルでパネルディスカッションする。

 自然学園、環境講座とも、参加の申し込みはウェブサイトなどで受け付ける。アサヒビールは2010年3月に策定した環境ビジョンの重点課題の1つに、自然の恵みの啓発活動を挙げ、環境教育を積極化させる方針を掲げている。自然学園、環境講座を通して森林の大切さを広く訴え、森林保全に貢献していく考えだ。(日経BP環境経営フォーラム

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