再生可能エネルギーで報告書
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再生可能エネルギーで報告書

5月10日 5時38分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

国連のIPCC=気候変動に関する政府間パネルは、太陽光や風力などの再生可能エネルギーによって2050年には世界のエネルギー需要の最大77パーセントを満たすことができるとする報告書を発表しました。福島第一原子力発電所の事故をきっかけに、原発の安全性に懸念が強まるなか、再生可能エネルギーへの期待が改めて強まりそうです。

この報告書は、UAE=アラブ首長国連邦のアブダビで開かれたIPCCの会合の中で、9日、日本政府の代表も含めて各国代表が合意したものです。それによりますと、世界全体のエネルギー需要に占める割合が現在は12.9パーセントにとどまっている再生可能エネルギーについて、2050年には最大77パーセントまで満たすことができると結論づけています。これによって、二酸化炭素の排出量も、2050年までに最大で5600億トンの大幅な削減が実現でき、温暖化の進行を抑えることができるとしています。報告書について、WWF=世界自然保護基金では「原発を導入しないでも温暖化防止が実現できることが示された」と述べて、再生可能エネルギーの一層の普及を各国に強く呼びかけています。地球温暖化対策を巡っては、二酸化炭素の排出がほとんどない原子力発電を評価する動きが世界的に広がっていましたが、東京電力の福島第一原子力発電所の事故をきっかけに、原発への懸念が高まっており、今回の報告書を受けて、再生可能エネルギーへの期待が改めて強まりそうです。